【優勝】佐藤悠(4930・福井)3月6日(木)「新小岩ホルモン平田杯」(6日間開催・2準優制)の優勝戦が行われた。
準優勝戦で地元加藤が予選首位・妹尾を破った事により、ファイナル絶好枠の座を獲得したのが2位通過の溝口。当地初優出で当地初Vを狙う福岡の若き才能が頂へ一番近い位置だったが、デビュー初V懸かる男が会心の一撃を見せた。
溝口と一期違いで、こちらは福井支部の未来を担う佐藤悠だ。ファイナルの並びがインから溝口→加藤→妹尾→佐藤→川崎→吉田でカド戦となった佐藤。伸び一撃仕様の調整を得意とする男がこの位置となれば当然ラストはチルト2度。
今節は枠番に応じた見事な調整で3枠だった準優勝戦は力強いターン回り。握って回る道中戦の軽快さは一段と目立った。最終日は5Rから安定板装着の為、伸び加減はどうなるかと思われたがレース間特訓は心配なしの強烈気配。
だったがS展示では明らかな立ち遅れで他とは比較不能なスリットに。思えば昨年2月の当地でV戦まで駒を進めた佐藤は周回展示で転覆の為欠場。当時のS展では強烈な気配見せていただけに悔しさの残るものだった。
今回はS展目立たずでやはり板の影響あるか…と思われたが本番ではしっかり修正。下げ潮の流速約30cm・北風約5mで波高10cmの水面状況でゴングが鳴ると、トップスタートを決めたのが溝口・佐藤のインカドでコンマ17。
この状態になれば佐藤のお家芸でフルショットの捲り一撃。内枠で抵抗できる艇はなく先頭へ躍り出た。そうなると展開は外枠勢に向き次位へ突き抜けてきたのは吉田。V戦でもトップの機力持つ39号は展示から直線・回足と最上位のバランスで◎。
やや2段捲り気味となった川崎の内側にBSで入ると1周2Mを力強く先行。佐藤・吉田のワンツー態勢で次位走る後者を追い上げて来たのはイン溝口。1周2Mで川崎を捕え優位に運び、2周1Mは妹尾もチャージを掛けて来たが冷静にいなした。
残る1周半で吉田に迫れるかと艇間詰めそうな場面もあったが、39号のパワーには及ばず。捲りを決めた佐藤が先頭で吉田→溝口とフィニッシュして結果4-6-1(113.4倍・41番人気)の万舟決着で閉幕となった。
2016年のデビューから約8年10ヵ月にして辿り着いた初タイトル。初1着はデビューから約2ヵ月で早々と水神祭を敢行し、そのポテンシャルを感じさせた佐藤だったが、ようやく十八番の伸び一撃・らしさ全開でのタイトル奪取となった。
今月は徳山で「モーターボート大賞 スター候補チャレンジマッチ」と題したG2戦も控えている。そのタイトル通りに福井支部の未来を担うスター候補として斡旋された佐藤。格上相手に物怖じしない会心の一撃を披露して、また一歩スターへの階段を駆け上がって欲しい。 |