【優勝】大場敏(3489・静岡)満45歳以上の計「48名」によって争われた「G3マスターズリーグ第2戦・新小岩ホルモン平田杯」は、16日(日)に行われる予定だった5日目が強風高波浪のため中止・順延となり、予定より一日遅れの18日(火)にファイナルの優勝戦が実施された。 なお、5日目に行われた2つの準優勝戦は、シリーズを牽引した1号艇の11R・三嶌誠司(予選2位)と12R・大場敏(予選1位)が、ともにインから順当勝ち。その結果、大場がポールポジションの1号艇を獲得して、三嶌(2号艇)とともに“実力上位”の2者がV戦の内枠を占拠した。 また、“江戸川巧者”として鳴らす河合三弘&宮西真昭がベスト6入りを決めた他、マスターズ世代としてはまだまだレースぶりが若々しい大庭元明・佐々木英樹の2者もファイナル進出を果たした。 なお、優勝戦は南寄りの「追い風」が「6m/s」に対して、順目となる「上げ潮」が「50cm/s」という内コースが断然有利な条件でレース開始時刻を迎え、大外(6号艇)の宮西を除いた5者がいずれも「ゼロ台」という“激熱”のスリット合戦となった。 そして、注目の1周1Mは、2コースの三嶌が猛然と強ツケマイを敢行。その三嶌は「追い風」+「上げ潮」でターンが膨れたが、インの大場も三嶌の引き波に乗ったことで、河合(3号艇)と佐々木(5号艇)の両者が差しからバック線を一気に浮上してきた。 続く2Mは、佐々木が内有利に先取ると、河合の方は旋回が大きく飛び遅れを取った。代わって、佐々木の内に渾身の「差し」を捻じ込んだのは大場。そして、ホームストレッチでは、大場の舳先が佐々木に掛かり、両者一歩も引かなかったが、競り合いながらも、大場が2周1Mを先回りに出た。 その大場と佐々木が競ったことで、2周1Mは再度チャンスが到来した三嶌と河合が切り込んできたが、「出足系」が万全に仕上がっていた大場は、2周バックで後続との差を広げると、次の2周2Mもミスなく回して、ようやく“V”を確定的なものにした! 一方、佐々木・河合・三嶌による熾烈な次位争いは、最終1Mで三嶌を捲った河合が、差した佐々木をパワーで振り切って2着に入線。佐々木が3着でゴールして、ついに激闘に終止符が打たれた。 さて、三嶌が「一か八か」の捲りに出たことで、結果的には“辛勝”だった大場だが、どんな形であれ、1番人気に応えて見せた。モーターが“実戦向き”に仕上がっていたことで、予選道中から「捌き巧者」ぶりを如何なく発揮していたが、ラストも自慢の「テクニック」を駆使して栄冠を掴んだ。 その大場だが、当地では2003年11月の「日刊ゲンダイ杯」以来、約15年半ぶり「2回目」の美酒。前日の優出インタビューでは、「その時は1号艇が小畑実成さんだったね!」と懐かしそうに回顧していたが、そのレースでは「2コース捲り」で小畑を撃破。決して参戦機会は多くない江戸川だが、現在もこれで“3連続優出”と、難水面をしっかり乗りこなしている。 現在もバリバリのA1級で、4月の「宮島マスターズチャンピオン」でもベスト6入りを果たしている大場は、今年の優勝回数を“3”に伸ばした。「(来春のクラシック出場へ)残り3つだね。SGには出たいし、まずはダービーを目標に頑張りたい!」と、ビッグレース出場へ並々ならぬ意欲を示した。 ちなみに、今回の勝利で来年の「マスターズチャンピオン」の出場権利も獲得したが、常に6点台後半から7点台の勝率をマークしている大場は、出場資格を得た2015年以降、今年まで5回連続出場。なお、年齢制限が「45歳以上」に改定された昨年以降、同シリーズのレベルは飛躍的に上がってはいるが、旋回技術の裏付けがある大場なら、今後“名人位”を襲名する可能性は十分にありそうだ! |