【優勝】石渡鉄兵(3716・東京)2019年の幕開けとなる正月恒例の「第37回新春金盃・だるま家カップ・スタ展10時10分!」は、日程通りの1月6日(日)にファイナルの優勝戦が行われた。
まず、前日の4日目(5日・土)に行われた2つの準優勝戦は、ともに1号艇の11R後藤翔之(予選2位)&12R石渡鉄兵(予選1位)が順当に勝利。その結果、予選・準優を無傷の“6連勝”で突き進んだ石渡が、自身初となる“完全V”を目指す大一番となった!
その最終日は、一時的に「追い風」に変化した時間帯があったものの、基本的には「向かい風」が卓越。ただ、当初穏やかだった風速が、11Rの開始直前から強まり、逆目の「上げ潮」と対峙。それに伴い、水面コンディションが悪化したため、急遽、12Rの優勝戦は安定板を装着してのレースとなった。
迎えたレースの方は、大外の若林将(6号艇)が目一杯のトップS(0.04)で飛び出したものの、他の5選手も「好S」を決めてきたため、ほぼ横並びのスリット隊形で最初の1周1Mに到達。それによって、内コースが圧倒的に有利なレース形態となった。
そして1周1Mは、インの石渡が2コースの後藤を巧くカベ役に使って、先マイに成功。後藤は差しに回り、カドの佐藤大介(4号艇)が握って攻めたが、石渡は一気に先行態勢に持ち込んだ!
その後も、後藤は諦めずに道中は石渡との差を詰めたが、6回のターンを丁寧にノーミスで回し切った石渡の“V”が確定。後藤がそのまま2着に入線し、2周ホームストレッチで大池佑来(3号艇)を振り切った佐藤が3着に入った。
さて、急激に風速が強まり、いきなり安定板が着くという、当地を走り慣れた“江戸川巧者”にとっても過酷な条件となったラストバトルを制し、自身初となる“パーフェクトV”を達成した石渡。「1周1Mは集中力を切らさず、しっかり回れた。でも、道中は少し固くなってましたね(苦笑)」と百戦錬磨の石渡も、初の偉業が懸かる一戦でプレッシャーを感じていた様子。
それでも、2着の後藤が「(石渡さんに)完敗でした」と潔く敗北を認めたように、1周1Mにおける石渡のターンは“完璧”だった。これで正月の「新春金盃」は一昨年から“3連覇”という無双状態で、通算でも当タイトルは「8回目」の制覇。それとともに、当地「20V」に、自身通算「70V」という節目を“完全V”で達成するという、まさに石渡一色のシリーズだった!
その石渡は、昨年7月の戸田で膝を負傷。それにより、約3ヶ月ほどレースから遠ざかった関係で、今期は出走回数不足(90走未満)のため「A2級」に陥落。しかし、本人が「もう膝の方は万全です」と言うように、昨年10月の唐津で実戦に復帰した後は、負傷以前と何ら変わらぬ元気一杯のレースぶりを披露している。
この後は、強力メンバーが集う多摩川の「ファン感謝3Daysボートレースバトルトーナメント」に参戦する石渡だが、出走回数が少ない中でも、昨年は「V6」を達成したことで、3月の「SGボートレースクラシック(戸田)」への出場も決定している。
マスターズ世代(45歳以上)を目前に控えているが、円熟味を増すとともに、持ち前の「機動力」をキープしている石渡。「(1月末の)江戸川の記念に出られないのは残念ですけど、今年は昨年の分まで頑張ります!」と熱い決意で臨む2019年は、トップステージで輝きを放てるか!? この先もテッペイの走りから目が離せない! |