【優勝】石川 真二(3473・福岡)1月31日(水)「第12回ボートレース研究ファン感謝祭」(5日間開催・得点率制)の優勝戦が行われた。 艇界を代表するイン屋が枠なり進入でも、その「巧腕」を示す走りでコース不問の強さを見せつけた。その男こそ高速ピット離れから内コースを奪い、イン水域を支配する石川真二。 しかし、全国唯一の河川使用という水面やピットの位置など様々な状況重なりほぼ枠なり進入が定石の江戸川。石川が繰り出す高速ピット離れは残念ながらお目にかかれないが、それでもどのコースからでも勝ち切れる実力を見せて予選は7戦5勝。 今節手にしたエンジンは16号機。一つ前の節、G2「634杯」で同郷の岡崎恭裕が華麗なレースを魅せ続けた優良機。その特長である出足の良さがぴったりと石川にもハマった。 手前からの加速の良さと石川の手腕もあるが軽快なターン回りは節間通して光った。堂々の予選首位通過から石川自身のテリトリーとなる絶好枠を確保してファイナルに乗艇。 最終日は下げ基調の一日だったがファイナルの前に潮の流れが変わり、スタートラインに対し弱い上げ潮と緩い追い風、安定板装着というコンディションの中ゴングは鳴らされた。 石川はインから、コンマ14のトップタイミングで気合のスタートを決めた。やや立ち遅れた永井(2枠)が強引に握って来るジカ捲りの強硬策に打って出たが、全く動じずに1周1Mを回るとバックでは後続を3艇身近く突き離して独走態勢。 チルトを跳ねて展示で直線が目立ち気味だった2人、高田(3枠)と木場(6枠)がそれぞれ差し構え。最内差した木場がジカ捲りでバックストレッチに入った永井に迫るムード見せたが、1周2Mで木場を先に回して永井がゆとり持った差し返し。 2周目に差し掛かる所では木場にもまだ次位のチャンスはあった。2周1Mでは木場が良いツケマイ放ち波にハメかけるも永井がしっかり踏ん張り、2周2Mで勝負あり。木場を牽制しつつ回った永井が次位を固めた。 その間も独走態勢を築いた石川が先頭を走り続けてフィニッシュ。結果1-2-6(28.5倍・11番人気)となり、石川のデビュー通算94回目、江戸川では4回目の優勝で幕を閉じた。 大外の石川は滅多に見られないが、当地水面と6枠の相性の良さは今節も。23年は当地の6枠戦で4戦2勝だったが、今年もいきなり大外から勝利。内艇がフライング切ったことによる「恵まれ」という結果ではあったが、1周1Mで最内捉えてからバック押し上げての2M勝負。仮に内艇が残っていたとしても石川の巧腕なら道中「抜き」も…という走りだった。 そんなレアな石川の一戦も見れる当地水面で22年5月以来となる江戸川優勝。当時は今節のファイナルでも対決した池田が1号艇で、その池田が事故レースとなってしまった事もあるが6枠からの「抜き」で掴んだモノ。今度は全く逆の位置から、むしろ己の領域ならばと言ったところか圧巻の逃げで他艇を寄せ付けなかった。 枠番関係ない強さを見せてくれた石川の次節は、地元・芦屋での「第70回九州地区選手権競走」へ出走予定。十八番の高速ピット離れも解禁となる。2008年蒲郡で行われた「江戸川大賞」以来となる記念Vを狙う石川のピットアウトから目が離せない。 |