【優勝】杉山裕也(4269・愛知)6日間シリーズの「関東地区VS東海地区・第42回東京中日スポーツ杯」は、序盤の2日間こそ南寄りの追い風が強く、波乗り勝負になったが、3日目以降は徐々に風も収まり、日程通りの7月13日(金)に優勝戦が行われた。
なお、「関東地区」と「東海地区」から「3名ずつ」がファイナル進出を果たしたが、予選1位通過の杉山裕也と2位・黒柳浩孝の東海2者は、5日目の「同枠戦」&「準優戦」をともに譲らず“連勝ゴール”。その結果、節間で「9戦7勝」と1着を量産して王道を歩んだ杉山が1号艇に構えるラストバトルとなった。
また、優勝戦の時間帯は「4m/s」前後の南風(追い風)に対して、順目の「上げ潮」が「50cm/s」という良コンディションとなった。
そして、迎えたレースの方は、1号艇の杉山がインから快心のトップS(0.08)で飛び出した。スリット後は、カド発進だった中里昌志(4号艇)がグッと伸びてきたが、杉山は慌てず騒がずの冷静マイで悠々1Mを先取ると、バックストレッチで後続艇を一気に突き放す“逃げ圧勝劇”で、早々と「V」を確定させた!
焦点は2・3着争いに絞られたが、捲り差しにチェンジした中里が、2コースから差した黒柳をバック線で振り切って、2Mを先回り。黒柳はその2Mで内々を突いた荻野裕介(5号艇)と本多宏和(6号艇)を回す形になったため、形成有利に持ち込めた中里がそのまま2着。そして、黒柳が3着に入線した。
さて、勝った杉山はコンスタントに優勝戦には乗っていたが、これが今年初の美酒(通算15回目のV)で、当地も今回が初優勝。初日を“連勝”して一気に波に乗ると、2度のアウト戦(5・6号艇)を除く残り7戦(1~4号艇)を全勝する圧倒的な走りで、終始シリーズを席巻した。
普段の杉山は、熱心に整備や調整に励むタイプだが、「デビュー以来初めて、初日からペラはノーハンマー。(逆の意味で)これも勉強だと思ってます」と、今節は“ステイ”の姿勢が奏功。それでいて「行き足系」は完璧な仕上がりで、レースだけに集中できたことが、最高の結果を呼び込んだ!
そして、今シリーズの“荒稼ぎ”で、今期(5月1日以降)の勝率も「7.84」まで跳ね上がった杉山。特にイン戦においては、今年31走して「27勝&2着3本」と信頼度は絶大だが、ここにきて攻撃力自体も確実に増強している印象。この“ノリノリ状態”なら、G1戦線においても好勝負を期待して良く、次節(尼崎66周年)以降の走りにも是非注目したいところだ。 |