【優勝】浜先真範(4798・広島)登録6年未満(108期以降)の若手選手によって争われた「ルーキーシリーズ・JINROカップ」(優勝賞金100万円)は、血気盛んな気鋭の意地と意地がぶつかり合い、Fや転覆などの事故が多発した6日間だったが、予定通り2月8日(水)に優勝戦が行われた。 その最終日は、前日の5日目に比べると北寄りの「向かい風」は収まり、12Rの優勝戦は、風速「2m/s」に対し順目の「下げ潮」が「40cm/s」という、絶好の水面コンディションでレースを迎えた。 なお、上村純一(3枠)&仲谷颯仁(5枠)以外の4選手が“デビュー初V”を目指した激熱のラストバトルとなったが、レースの方は、2コース発進の浜先真範が「コンマ12」のトップSを決めたのに対し、1番人気の今泉友吾(1枠)は「コンマ17」の仕掛けで若干後手を踏む形に…。 インの今泉は1M先マイを果たしたものの、浜先に覗かれている分、余裕がなかったのか、膨れ気味の旋回になってしまった。浜先はその懐を冷静に差して一発で今泉を捉え切ると、2Mも慎重に回し切ってVロードへ突入した。 念願の“初V”が目前に迫った2周2Mでは、さすがに固くなったのか、ハンドルが入り切らずターンを漏らしてしまった浜先だが、その後は落ち着きを取り戻し、残る2回のターンを的確に処理して、先頭でゴールラインを駆け抜けた! 一方の後続争いは、1周2Mで内々を切り返しに出た上村が、今泉を抜いて2着。地元水面で初Vを狙った今泉は3着と悔しい結果に終わり、熱戦が繰り広げられたルーキーシリーズが閉幕した。 さて、勝った浜先は、広島支部所属の113期生。同期では“初優出&初V”を成し遂げている和田拓也(兵庫)・椎名豊(群馬)に続く「3人目」の優勝選手となった。なお、浜先自身は昨年12月の三国で初優出(6着)を果たしており、2度目の優出にして、栄光の“初V”を勝ち獲った。 また、今回が江戸川初参戦だった浜先だが、序盤は潮流のある水面に苦しみ全く乗れていなかったものの、3日目のイン戦で当地初勝利を挙げると、その後は破竹の快進撃で、終わってみればV戦まで“5連勝”と爆走。V候補と目されていた主力陣のお株を奪う好レースを連発して、江戸川のファンへ大いに名前を売ることができた。 モーターが完璧に仕上がっていたことが、最高の結果をもたらしたことは事実だが、前日のインタビューで「水面が悪いなりに乗り方を考えて、少しずつ乗れるようになってきた」と、タフな江戸川の水面で自信を持ってレースができるようになったことが“最大の勝因”と言えるだろう。 この後の浜先は、2月15日に始まる地元の宮島(一般戦)に凱旋する予定。勝率2点台(2.85)だった前期から、今期の適用勝率は「4.60」と急上昇。そして現勝率(昨年11月以降)は、今回のVで「5.90」まで跳ね上がり、初のA2級まで視界に入ってきた。抜群のレースセンスを誇り、飛躍的な成長を遂げている広島の新進気鋭から今後も目が離せない! |