【優勝】木山和幸(3663・広島)節間を通して波水面が多かった「ジャパンネット銀行賞」。その最終日も序盤から向かい風が強く、上げ潮が強まった8R以降は2周戦にて行われ、“イン受難”の傾向で最後の大一番を迎えた。しかし、優勝戦は、予選トップ通過を果たし1号艇を獲得した木山和幸が、人気に応えてきっちりVをゲット。 まずトップS(コンマ11)を決めたのはカドの橋本久和だったが、スリットで立ち遅れた杉山貴博(3号艇)が伸び返して壁となり、中途半端な形に…。その杉山が握った上に、2号艇の田路朋史もツケ回って、言わば“握り競り”の展開。その隙に慌てず騒がず、マイペースの旋回で1M先取りに成功した木山が、バックで後続艇をグッと突き放して早々と優勝を確定させた。 木山同様、展開が向いたのは、5号艇の枝尾賢。田路・杉山・橋本の競り合いを尻目に、ポッカリ空いたブイ際を差して2番手追走。しかし、2Mで一か八かの切り返しに出た橋本を回す形になったのが痛かった。その外を果敢に握って回った田路が、2周ホームで力強く前に出て逆転の2着。前日に「出足はメッチャ納得」と語っていたが、そのパワーを実証して見せた。 一方、波水面で穴党からの支持を集めた大池佑来(6号艇)だったが、枝尾にいいところを差されて展開なし。大外の不利もあって見せ場なく終わった。 惜しまれるのは6着大敗の杉山で、前回戦のFが脳裏をよぎったか、痛恨のスタート遅れを喫した。ただ、遅れた位置からグイグイと伸び返しており、「14号機」のストレートはやはり凄い!次節以降も目が離せない強力モーターだ。 さて、勝った木山は、これが江戸川初V。優勝自体も久々で、2010年7月の蒲郡・一般戦以来、実に“4年4ヶ月ぶり”の美酒となった。決して得意とは言えない荒水面の中、予選をトップで見事乗り切り、ラストも波に負けないガッツ溢れる走りで締め括った。 また、今開催から(キャブレター凍結防止用の)温水パイプが装着され、モーター素性にも多少変動があった。上昇気配は(フライングに散ったが)安田政彦が好走した「54号」と、重富伸也で伸びていた「32号」の両機。確実に力強さが増しており、次節以降も間違いなく注目だ! |