【優勝】長尾章平(4264・山口)6日間シリーズの「第19回日本写真判定杯」は、日程通りの7月3日(水)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、前日の5日目には2つの「準優勝戦」とともに、6Rと7Rにて「準優同枠戦」が実施されたが、そこで1号艇を手にした長尾章平(予選2位)&宮地元輝(同1位)の両者は明暗が分かれた。まず、前半の同枠戦(6R)では痛恨の“S遅れ”で6着に大敗した長尾だったが、準優戦(11R)は気合を入れ直してキッチリと逃げ切った。
一方、同枠戦(7R)を圧勝した宮地だったが、準優戦(12R)では杉山裕也の「2コース差し」を許して痛恨の2着惜敗…。その結果、長尾がV戦の1号艇を掴み、宮地は3枠回りとなった。
そして迎えた優勝戦は、上げ潮「60cm/s」と流れが強かったものの、同一方向からの追い風(南風)が「3m/s」という好コンディションでレース開始となったが、スロー枠の3者がいずれも“ゼロ台”の熱い踏み込み。中でも、インの長尾は「0.03」という激烈なトップSを決めてきた!
勝負どころの1Mは、先マイ態勢の長尾に対して、3コースの宮地が猛然と「全速捲り」を敢行。サイドの利いた素晴らしい“ツケマイ”で、バック線では一瞬、長尾の前に出たが、冷静な旋回で堪えた長尾は、宮地とのラップ状態で2Mへ突入。
その2Mで、再度の全速勝負に出た宮地だったが、旋回中期でボートが跳ねたため、ついに長尾が先行態勢を築いた。宮地は、その後も諦めずに長尾を追撃したが、残る4回のターンをノーミスでクリアした長尾が先頭でゴール板を駆け抜けた!
2着にはそのまま宮地が入り、1Mで宮地の引き波に入りながらも差して粘った杉山裕也(2枠)が、藤田浩人(5枠)の追撃を振り切って3着に入線。結果的にはスロー勢が上位を独占する形で幕を閉じた。
さて、激闘を制した長尾は、5月の多摩川に続いて今年「2回目」の優勝。なお、今シリーズは、6号艇に組まれた初戦の「江戸川選抜戦」で2着に入線して流れを掴むと、同時に「ターン回り」の良さを実感。その後も堅実にポイントを重ね続けた。
さらに準優戦では、予選道中で“無双状態”だった予選1位の宮地を、同期(93期)の杉山が撃破。結果的にこの「アシスト」によって、長尾にV戦の1号艇が転がり込んだ。そのV戦でも、長尾のジカ外から「0.04」の“快S”を張り込み「カベ役」を務めてくれた杉山に、長尾は頭が上がらないことだろう。
ちなみに、長尾は2016年11月の「BOATBoyカップ」以来、当地では「4回目」のV。自己通算で「13V」ということを考えると、江戸川は“ドル箱”とも言えるV比率だ。最近の当地はG2以上の特別戦の斡旋が続いていたこともあって少し苦戦していたが、一般戦の今シリーズでは“格上”とも言える「旋回技量」を随所に見せてくれた。
最後に、悔しい「銀メダル」に終わった宮地の健闘も称えたい。肝心な準優戦でミスを犯してしまったが、節間9走の平均STは脅威の「0.08」。その内、7走でトップスタートをブチ込み、ファイナルの優勝戦でも攻撃的な姿勢を貫き通した。次回参戦時も、宮地らしい豪胆な攻めを繰り出し、ぜひとも今回のリベンジを成し遂げて欲しい! |