【優勝】山口達也(4370・岡山)4日間シリーズ(得点率制)の「レストラン笑和・毎日何かが100円カップ」は、冬場特有の季節風(北西風)が強く吹いた2日目こそ水面コンディションが悪かったものの、日程通りの12月20日(月)に優勝戦が行われた。
なお、今節の「シリーズリーダー」に君臨したのは岡山支部の山口達也で、初日の「江戸川選抜戦」を「大外捲り」で快勝すると、その後も力強い「攻めの走り」を連発。最終的に、予選3日間の5走を「4勝&2着1本」という快進撃でV戦の絶好枠を掴んだ!
その他、堅実な走りで「オール3連対」にまとめた平野和明と、地元の東京支部からは今泉友吾&佐藤大佑の両A1レーサーもベスト6入り。さらに「江戸川初優出」を果たした外崎悟・前田聖文の2者にとっては、自身の「初優勝」も懸かる大一番となった。
そして、穏やかなホーム「追い風」が吹く好コンディションの下でレース開始となったが、勝負処の1周1MはトップS(0.15)を決めた外崎(3号艇)がスリット後に伸ばして渾身の「全速捲り」で攻めたが、インから持たせた山口がその捲りをガッチリと受け止めて先マイに成功!
なお、押し切り態勢を築いた山口に対し、「初V」へ燃える外崎は続く2Mも再度「全速ターン」で勝負を懸けたが、旋回が膨れ気味に…。その2Mを冷静に先取りした山口は後続艇を突き放すと、この時点で「V」が決定的となった。
対する次位争いは、先に差した平野(2号艇)の内を鋭く差し込んだ今泉(4号艇)が、バック線の最内を伸びて2Mを小回りして2番手に浮上。そのまま2着に入線し、2周1Mで平野と前田(5号艇)を捌いた外崎が3着に入った。
さて、渾身の「全速逃げ」で「江戸川初制覇」を達成した山口は、初戦でいきなり「チルト2度弾」を炸裂させた他、強力な「伸び足」を武器にシリーズを席巻。なお、チルトを初めて「0.5度」に下げた予選ラストの1枠戦こそ出足に甘さが感じられたが、「1度」で臨んだV戦は、その課題も改善。展示タイムは平凡だったが、キッチリと「イン向き」の舟足に仕上げていた。
ちなみに、山口は今節と同様に「準完全ペース」でV戦のポールポジションを掴んだ前々回(2018年11月のまねきの湯カップ)で「F」に散った苦い過去がある。レース前は「江戸川でホンマに優勝したい!」と熱い想いを口にしていたが、見事にリベンジを達成。レース後の水上セレモニーでは多くのファンと喜びを分かち合っていた。
また、山口はすでに「F2」を7回も経験しているように、波乱万丈のレーサー生活を送っているが、過去にはSG戦(2013年10月の平和島ダービー)で優出経験がある他、「8.47」という驚異的な勝率(※2019年後期)をマークしたこともある岡山支部きっての強豪。同期(97期)の出世頭である西山貴浩と同様、「伸び仕様」に「前付け」もありの「The曲者」だが、常に「ワクワク感」を抱かせてくれる選手の一人だ。
来期(※2022年前期)は「A2級」からの出直しを強いられるが、心技体が充実してモーターが噴いている時の山口は「爆発力」を発揮して、今シリーズのように「1着」を量産することも多い。2021年は不本意な1年間だったはずだが、2022年こそ「Vハンター」と化して、記念戦線復帰への足掛かりを掴みたい! |