【優勝】村越篤(3907・香川)5日間シリーズ(得点率制)の「月兎ソースカップ」は、当初の予定通り、2月22日(土)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、シリーズを牽引したのは、「オール3連対」で予選をクリアした当地61周年記念の覇者・村越篤と、地元の佐藤大佑。ちなみに、村越が1位、佐藤が微差の2位で予選最終日を迎えたが、村越が首位の座を守り抜いて、V戦の1号艇を手に入れた。
その他、予選を3位でクリアした須藤博倫を初め、小山勉・山本英志・小坂尚哉もファイナルに進出。結果的に、佐藤を除く5者はいずれも初日の選抜メンバーで、質量充実のハイレベルなラストバトルとなった!
なお、最終日の開催は、関東地方に春一番(※強めの追い風)が吹いたため、オープニングの1Rから安定板を装着した上で、周回も2周に短縮してレースが行われた。ただ、潮回りが順目の「上げ」基調だったことが救いで、“波乗り勝負”の様相は呈していたものの、最悪の水面コンディションは回避できた。
そして迎えたレースの方は、大外の小坂を除く5人が好Sを決めてきたが、渾身のトップS(0.05)を張り込んできたのはインの村越。スリット後にジワっと伸びた佐藤(2号艇)が外をブロックしてツケ回ったため、村越はその佐藤を「ガード役」に従え、悠々と先マイに成功した!
村越は、1周のバックストレッチの時点で「一人旅」に持ち込むと、続く2Mも軽妙に先取りして“V”が確定的に。一方、ブイ際を差し伸びてきた小坂を、2M全速ターンで振り切った佐藤がそのまま2着に入線した。
なお、差しに構えた1周1Mで大きく後手を踏んでしまった須藤(3号艇)だったが、2Mで鋭く差し込み一気に3番手へ浮上。2周1Mも的確に回し切った須藤は、追いすがる小坂と山本(5号艇)の追撃を封じて3着に入った。
さて、堂々の逃げ切り勝ちを決めた村越は、「江戸川初V」+「特別戦初制覇」を達成した2016年10月の「G1開設61周年記念」以来となる当地V。前日の優勝戦インタビューでは「佐藤君の(伸び)足は次元が違う。ベタ水面では持たないと思う…」と弱気だったが、強めに吹くホーム「追い風」が“神風”となった。最高のSを決められたことも勝因だが、1Mの旋回も“パーフェクト”で、他艇に付け入る隙を一切与えなかった。
また、村越は大外発進だった今シリーズの初戦で節目となる江戸川通算「100勝」を達成。常々「地元だと思って走ってます!」と言うほど、江戸川の水面に対する思い入れは強い。実際、当地におけるレースの巧さは、地元の“江戸川巧者”をも凌駕するほど。波風に強いのは勿論だが、道中の競り合いでは、まさに「レールが見えているのでは?」と思える“絶品の捌き”で魅せてくれる。
なお、今期は「本当に悪いエンジンばかり引いている…」ことが響いて“絶不調”に陥っていた村越。しかし、前検日の時点で「5.34」しかなかった勝率も、最終的に「5.70」まで大幅に上昇させた。
この後の村越は、大村(一般戦)・びわこ(G2)を走り終えると、30日間の「F休み」が控えている。勝率的にもA2級確保へおおよそのメドが立ったことで、「(斡旋日数が減る)B1に落ちてしまうと(飲み過ぎで)肝臓が持たない(笑)」という不安も、杞憂に終わりそうだ! |