【優勝】池永太(4364・福岡)2準優制(同枠戦採用)の6日間で争われた「第40回日刊スポーツ杯」の最終日は、オープニングの1Rからやや強めのホーム「向かい風」が吹くコンディション。11R以降は風向きと逆の「上げ潮」が入り始め、潮流が強まったファイナルの優勝戦は安定板が装着されたものの、風は徐々に弱まり、水面が極端に荒れることはなかった。 レースの方は、岡村慶太(5枠)がスリットで立ち遅れたが、他の5艇は「コンマ10台」の踏み込み。トップSを決めたのはカドの庄司樹良々(4枠)だったが、スリット後は松田大志郎(3枠)が、庄司に対してグッと伸び返した。 その松田は渾身の捲り差しを狙ったが、インの池永太(1枠)は冷静だった。松田の差し場を巧くカットして、一気の先マイ。外をブン回った杉山正樹(6枠)も寄せ付けず、まさに“イン戦のお手本”とも言うべく巧旋回を繰り出し、バック直線で早々とVが確定! なお、1Mで引き波に乗った松田を尻目に、握った杉山がバックでは外優勢に2番手。杉山は2Mで内々を切り込んだ松田と村越篤(2枠)を捌くと、コーナー毎に猛追した松田を粘り強いハンドルワークで振り切り2着を死守。そして、松田が3着に入線した。 さて、優勝した池永だが、前日に「福岡勢(松田・岡村)で頑張れればいい」と言う一方で、「まだ(江戸川で)優勝したことないので、勿論勝ちたいです!」と意気込みを語っていた。 昨年は江戸川の特別戦(G2以上)を3節走り、3月の「江戸川634杯」では優出(5着)も果たした池永。強力メンバーに揉まれたその経験を生かし、一般戦の今節は“格上”の走りを随所に披露した。その結果が“オール2連対”&“当地初V”となり、完璧と言ってもいい6日間だった。 ちなみに、今期(11月1日以降)の池永は、地元九州のG1戦(若松64周年&福岡63周年)で予選敗退に終わった他、若松の正月レースでも予想外の苦戦を強いられたが、今回の優勝で悪い流れは断ち切れたはず。レース後に「今年は優勝回数を伸ばしたい!」と、年間「2V」に終わった昨年からの“反攻”を誓っていた。そして、今後の記念ロード(戸田61周年&福岡の九州地区戦)での活躍も大いに期待したい。 |