【優勝】土屋千明(4225・群馬)「男女W優勝戦・第43回サンケイスポーツ杯」は、男子の優勝戦(11R)に続いて、オーラスの「12R」に女子の優勝戦が行われた。
なお、男子の佐藤大佑とともに、予選を「5戦5勝」でクリアした土屋千明が、5日目の一般戦で3着と連勝は止まったものの、準優戦もキッチリ逃げ切ってV戦の1号艇を獲得。その他、初日の「選抜戦」に出場した堀之内紀代子・清水沙樹・原田佑実の主力陣に加えて、倉持莉々&渡邉真奈美の当地フレッシュルーキー2者も、V戦に名乗りを挙げた。
レースの方は、2コース発進だった堀之内がトップS(0.08)で飛び出したが、インの土屋も「0.12」と上々の踏み込み。勝負処の1Mは、センターの清水沙樹(3枠)が猛然と「全速ターン」で攻めたが、土屋は慌てず騒がずの冷静マイで1Mを先に回ると、バック線に向いてからも軽快に舟足を伸ばした!
押し切り態勢を築いた土屋は、続く2Mも丁寧に先取り。その2Mで「差し返し」を狙った清水は、内を突いた堀之内を回す形になったため、清水との差を広げた土屋の“V”が確定的に。そして、清水が2着、堀之内もそのまま3着に入線して、スロー枠の3者が上位を独占した。
さて、落ち着き払ったレース運びで優勝を飾った土屋は、“初V”を達成した昨年5月の地元・桐生以来、通算「2回目」の優勝。当地は実に「5年ぶり」と超久々の参戦だったが、その長期ブランクを微塵も感じさせない気っ風のいい戦いぶりで、見事シリーズリーダーの座を務め上げた!
その土屋だが、レース前の「S展示」ではスリットの手前で艇が浮き上がる寸前だった。一瞬ヒヤリとさせられたが、「S展示は焦りました。(周回)展示はコケないように慎重に…。でも、本番レースは緊張せず行けましたよ」とケロリ。「江戸川は5年ぶりでしたけど、先入観とかイメージがないのが逆に良かった」と“無の境地”でレースに臨めたことが最高の結果を生んだようだ。
「もちろん(水面に対する)イメージは良くなりましたよ! 弟(※当地62周年覇者の智則)も江戸川は強いので。少しだけ追い付けたかな」と言う土屋は、難水面の江戸川を制して自信を付けた様子。以前はレースが荒々しく事故も多かったが、攻める気持ちを失わずに「メンタル面」で成長を遂げただけに、群馬の女子エース格・松本晶恵とともに、来年の女子戦線を大いに盛り上げる存在になってきそうだ! |