【優勝】君島秀三(4137・滋賀)4日間シリーズ(得点率制)の「第42回報知新聞社杯」は、節間を通して水面コンディションに恵まれ、日程通りの10月12日(金)にファイナルの優勝戦が行われた。
そのメンバーだが、初日メインの「江戸川選抜戦」で6着に大敗した以外、残りの予選4走を「オール1着」と快走した枝尾賢がポールポジション(1枠)を獲得した他、同選抜戦にエントリーしていた君島秀三・山田竜一・河村了の主力3者も優出に成功。さらには、“江戸川巧者”として認知度の高い妹尾忠幸&新地雅洋の両者もベスト6入りを果たした。
一方、水面コンディションは、北寄りの「向かい風」が「4m/s」に対して、逆目となる「上げ潮」が「50cm/s」という条件だったが、風が弱かったために良好な状況下でのスタートとなった。
そして迎えたレースだが、1周1Mはインから先マイした枝尾が押し切り態勢を築き、差した妹尾(2枠)と外をツケ回った新地(3枠)が追走する形だったが、なんと、そのスロー3者に「Fコール」が鳴り響く大波乱となった…。
代わってバック先頭に踊り出たのは、2番差しから4番手を走っていた君島(4枠)で、続く2Mを慎重にターンすると、残る2艇との差を広げて「V」を確定させた。
また、2番手には1周1Mを外マイした山田(5枠)が一旦は繰り上がったが、2周2Mで先頭を走る君島の引き波に乗ってしまい、痛恨のターン漏れ。その山田を、労せず捌いた河村が逆転で2着に入線した。
さて、F退きによる「恵まれ」ながらも優勝を勝ち獲った君島だが、当地では2009年9月の「デイリースポーツ杯」以来、約9年ぶり「3回目」の優勝。今節は2連対率トップの「18号機」を獲得すると、初日の選抜戦を「3コース捲り」で快勝。予選ラスト(3日目9R)で4着とポイントを落としV戦は4枠回りとなったが、好レースを連発してシリーズを盛り上げた。
「最終日は朝からずっとペラを叩いてました。でも、結局は(調整が)合ってませんでしたね」とV戦後は苦笑いを浮かべていた君島。それでも「Sは入ってると思って行けました!」と、スロー3艇がFに散る中、タッチSに近い「0.02」で残ったのは決して“ツキ”ではない。最近1年間の平均STが「0.13」という“S力の賜物”と言っていいだろう。
なお、前検日には「調子は良くないです。最近は全然いいエンジンを引けてませんしね…」と不調を口にして君島だったが、この勝利で軌道に乗ってくるのは必至。「14期連続」でA1級の地位をキープしている滋賀支部きっての実力者は、この後転戦する平和島・多摩川でも活きのいいレースで魅せてくれるはずだ!
そして、いよいよ次節は好メンバーが集結するG2戦の「江戸川634杯」を迎える。注目モーターは“機力2強”だった妹尾の「64号機」と新地の「27号機」だが、今節使用されなかったモーターの中では、乗り手不問で噴きまくっている「61号機」も要注意。この3機が果たして誰の手に渡るのか!? まずは、前検日のモーター抽選が楽しみだ。 |