【優勝】登玉隼百(5161・兵庫)7月7日(日)「第13回ボートレースレディースVSルーキーズバトル」(6日間開催・団体制)の優勝戦が行われた。
今節はレディースの紅組とルーキーズの白組に分かれて実施された団体制。直近の大会は3連続で白組が勝利していることもあって紅組は連敗ストップなるかという一節に。また個人の優勝も2020年5月・丸亀で平高が覇権を獲った以外は全てルーキーズの男子勢。女子の個人優勝も懸けてファイナル1号艇に構えたのは清埜だ。
昨年、2度行われた当地女子戦ではどちらもファイナルの1号艇に乗艇。5月の節では道中戦で長嶋に敗れたが、リベンジかかった9月の節ではインから逃げ敢行。この様な水面実績残す清埜が今節もさすがの水面相性見せてレディース勢を牽引。男子と全体での得点率首位だった鰐部が準優で敗れた為、三度の優勝戦1号艇に舞い戻ってきた。
2枠には準優で鰐部の懐捕えた、当節の最注目機駆る登玉。もはやエース機候補からエース機と言って良いレベルまで来た23号機ともに押し上げた。3枠は足色では見劣るがA1級の腕を見せて前原が進出。そしてカド戦には女子トップの水面相性持つ清水。当地カド戦からの優勝歴もあるだけに展開の鍵を握った。男子で予選唯一のオール3連対・津田と高い当地勝率持つ深川が清水の外からワンチャンスを。
レース間特訓で目立ったのは登玉。トップクラスの伸び足は健在で覗き気味の前原に後ろから迫る見え方あり質高い雰囲気。清埜が出られているのは明白で、準優勝戦の再現なるかという期待は高まった。S展では清埜が一歩リードするスリットも、やはり伸びでは登玉が詰めていた。加えて回り足の雰囲気もなかなかでこれぞエース機の風格を醸し出した。
外で目立っていたのは津田。優勝戦前までは着外一本の走りでその特長はレース足。だったがファイナルは伸びに寄せた映りで特訓から両隣に優位。デビュー初優勝懸かる登玉・津田が内外枠でそれぞれ高い気配評価。
そしてスタートラインに対し強い追い風・追い潮の水面コンディションで始まった本番では「エース機」が刃を向いた。コンマ22の6番手スタートで完全に後手を踏んだ23号機・登玉だったが「遅れたのが良かったのかもしれない」の言葉通りの1M。壁が薄くなり前原を警戒した清埜の旋回が完全に膨れた。
ポッカリ空いた内に差しを入れるとバックストレッチを先行。捲り差しに切り替えた前原が1艇身~2艇身差で喰らい付いてきたが徐々に差を広げて振り切った。焦点は3着争いに映り、ここは当地巧者女子による熾烈な競り合い。S展遅れるも本番はキッチリトップS決めて来た清水。2周1Mで清埜・津田が引き波に乗りやや減速した隙逃さずに、小回りで連圏突入。
それでも伸びでは勝る清埜が2周目バックで清水よりやや前に出たが後者も譲らず。2周2Mで清水は潜り込んで先手を打ったがこれは清埜の策略。先に回してしっかり懐捉えた清埜が優位に3周目に突入した。再度内に潜り込もうと試みた清水だったがこれは及ばず…清埜がリードを広げてそのまま3着競りを制した。
結果2-3-1(37.6倍・13番人気)で決着。登玉が「エース機・23号」とデビュー3年8ヵ月にして初の優勝を掴んで閉幕となった。そして忘れてはならないのが「団体戦」だ。最終日の「団体・一般戦」(9R)までは24点勝ち獲っていたレディースがルーキーズに3点差を付けてリード。しかしラスト3本の点増しレース「団体特別選抜B」・「団体特別選抜A」・「団体・優勝戦」の全てをルーキーズが総取り。
「4点」・「8点」・「12点」で計24点を上積みした白組が45点、紅組は24点のままで最終結果は圧倒的な差をつけた白組の勝利。これで4大会連続の白組勝利となり通算で白組8勝・紅組5勝となり、またしても差は広がった。個人の優勝も13大会中12回が男子で大多数を占める。
白組の勝利に貢献し、個人でも満点の結果を出した登玉。相棒の23号機は大会前「エース機候補」と呼ばれていたが当節で完全に「エース機」として君臨させた。伸び足軸にハイパワー備えるがターン回りもかなりの軽快さ。ファイナル含め節間5勝をマークしたトップ機は次節のG2「634杯」では誰の手に渡るか…。
7月7日にデビュー初Vを掴んだ登玉だが実は初勝利(21年2月22日)・初優出(24年2月22日)もゾロ目の日。七夕の夕暮れに縁起の良さを感じさせる一幕となった。今回はチームとして白組を勝利に導く活躍もしたわけだが次節からは「ルーキーシリーズ」での戦い。優勝戦でワンツーフィニッシュとなった前原を筆頭に、今節ともに戦った若武者たちも何人かライバルとなる。今期初A級昇格一発目の節で初Vと流れは確実に来てる。登玉の更なる活躍を七夕の空に祈るばかりだ。 |