【優勝】金子拓矢(4305・群馬)関東のスター選手が大挙集結した「G1第63回関東地区選手権」は、2月14日(水)にV賞金「450万円」を懸けた優勝戦が行われた。
前日(5日目)の「準優3番勝負」は“逃げ3連発”で1号艇が全て勝利。その結果、予選を1位で通過していた金子拓矢がV戦のポールポジションを獲得した。なお、優出メンバーの内訳は、東京支部「3名」、埼玉支部「1名」、群馬支部「2名」によるラストバトルとなった!
その最終日は、一日を通してホーム「追い風」が吹いたが、優勝戦は「6m/s」と風速がやや強まった。ただ、潮回りが風向きと同じ「上げ潮」だったため、まずまずの水面コンディションでレース本番を迎えた。
そして迎えたレースでは、全艇が「ゼロ台」という痺れる“スリット合戦”となったが、その中でも1号艇の金子は“激熱”のタッチスタート(0.01)をビシッと決めてきた。
一方、スリット後に伸びたのは「チルト1度」の“伸び仕様”で臨んだ大外の福島勇樹(6号艇)だったが、福島に併せて中澤和志(3号艇)が全速ターンを敢行。その両者が競り気味になったのを尻目に、インの金子はターンマークを丁寧に回して先マイに成功。バック線は一人旅に持ち込んで、2Mを先取りした時点でVが確定した。
よって、焦点は「2着・3着」争いに絞られたが、1周1Mはジカ外の福島に捲られながら、冷静に捲り差した齊藤仁(5号艇)が2番手に浮上。道中は26号機の“鬼足”でグイグイ追いついてくる中澤と接戦になったが、齊藤が何とか競り勝って2着。中澤はそのまま3着に入線した。
さて、予選1位から王道を歩んで、栄えある「第63代関東チャンピオン」に輝いた金子は、2009年1月の「新鋭王座決定戦(びわこ)」以来「2度目」のG1戦優出にして、初の特別タイトル(G2戦以上)を獲得するとともに、3月にボートレース浜名湖で開催される「SGボートレースクラシック」の出場権利を手にした!
激闘を終えた金子は、「本当に嬉しいの一言ですけど、まさかという感じ。G1で優勝できるとは思っていなかったので、ビックリしてます」と大一番を制した実感がまだ沸いていない様子だった。それでも「5日目(準優戦)の方が緊張しました。今日(優勝戦)はリラックスして行けましたね」と平常心でレースに臨めたことでが、1Mでの最高のターンに繋がった。
さらには、前検日時点での当地通算勝率が「4.37」だった金子にとって、まさに“鬼門”と言える江戸川でタイトルを獲得したのは快挙でありミラクルと言える。予選道中でも「波が出たらダメですね…」と話していたが、この時期の当地としては、節間を通して水面コンディションに恵まれた。この“ツキ”をも味方に付けてのG1初戴冠だった。
この後は、住之江の一般戦を走る金子だが、3月には念願のSG戦デビューが控えている。「旋回力が足りない。もう少し技量を向上させないとダメですね」と殊勝に語っていたが、最大の武器である「S力」は上の舞台でも通用するはず。晴れの舞台で、同期(95期)のスター・峰竜太や、同じ群馬支部の毒島誠らとともに輝きを放てるか!? “関東チャンプ”の名に恥じぬ好レースを期待したいところだ! |