【優勝】村田敦(4211・東京)「第16回夕刊フジ杯」を制したのは、2号艇の地元・村田敦だった。優勝戦はポールポジションの1枠を獲得した新良一規が「コンマ10」のトップスタートから逃げを図ったが、村田が2コースから目の醒めるような鮮やかな“全速捲り”を決めて、自己通算「5回目」の優勝、江戸川では2010年6月以来「2回目」となる嬉しい“地元V”を達成した。 2着にはイン小回りで残した新良が粘ったが、激しかったのは4号艇・川島圭司と6号艇・堤昇による3着争いで、道中接戦の末、川島が2周1Mで堤を捲ってケリがついた。その他では、1周1Mで差した3号艇の織田猛は、続く2Mで後退。5号艇の小林享もスタートで遅れたのが致命傷となり、見せ場を作れず終了した。 さて、優勝した村田だが、予選ラストのレースでも、同じ2コースから豪快な「捲り」を披露。優勝戦前日のインタビューでは「自在に行きたい」と宣言していたが、大一番でも見事なターンを再現して、最後を締め括ったのは立派だった。 この開催は風が強く吹かず、節を通して水面は穏やかだった。そのため、波風を全く苦にしない村田にとっては、少々物足りない(?)コンディションだったかも知れないが、最も得意とする勝ちパターンの「捲り」を武器に、地元の意地を見せ付けることができた。 また、4日間制の“短期決戦”だったこともあり、実力者が取りこぼす場面も多かった。結局、初日の選抜メンバーから優出したのは新良のみで、その新良も前走地の宮島に続いて準優勝止まり。2010年9月(尼崎)以来となる6年ぶりの優勝を目指して燃えていたが、あと一歩のところで“悲願”を達成することができなかった…。 だが今回は、勝った村田を誉めるべきだろう。4月の2節目から使い始めた現モーターは機力相場が徐々に明確となってきたが、村田がコンビを組んだ「64号機」は、初日から軽快な足を見せていた。素性がいいモーターとして、ぜひ覚えておきたい一基だ。また、川島をV戦3着に導き、道中で力強い“レース足”を見せた「22号機」も、引き続き注目機としてマークが必要だ。 |