【優勝】西山貴浩(4371・福岡)関東地区における2021年の特別レース第1弾「G1江戸川大賞・開設65周年記念」は、強風高波浪のため初日(1/16・土)が中止・順延となり、一日遅れの17日(日)にシリーズが開幕。その後は水面コンディションに恵まれ、22日(金)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、初日と2日目の「12R」に実施されたWドリーム戦は「地元江戸川2強」の濱野谷憲吾&石渡鉄兵が勝利。圧倒的な水面実績誇るこの両者は、楽々と予選を突破したが、中でも、緩みのないレース運びでポイントを積み重ねた石渡が2位通過。
その石渡とともに、西山貴浩(1位)・平尾崇典(3位)が準優戦の1号艇を獲得すると、3者が揃って準優を逃げ切り勝ち。よって、予選トップの西山がV戦のポールポジションを手にしたが、1枠組以外では濱野谷の他、九州の雄・瓜生正義、さらに、愛知の柳沢一が6強入り。SGタイトルホルダーが4名で、優出メンバーの総優勝回数が「427V」という実績十分の豪華メンバーによるラストバトルとなった!
そして、空中線が微動だにしない完全な「無風」の静水面の下でレース開始となったが、スロー枠の3者がいずれも「ゼロ台」でスリット線に突入。対するダッシュ勢は「0.15付近」の仕掛けだったため、「イン有利」の隊形で勝負どころの1周1Mを迎えた。
しかし、その1Mでアクシデントが発生。旋回の初動でモロに振り込んだ平尾(3号艇)が転覆。「差し態勢」だった石渡(2号艇)と瓜生(4号艇)の両者が事故艇に乗り上げて圏外に去った…。
その結果、1M先マイに成功した西山が先行。後続は、外マイで難を逃れた濱野谷(5号艇)、最後に事故艇を回避した柳沢(6号艇)の順でそのままゴールした。
さて、予選1位からの「王道逃げ」で「65周年記念」を制した西山。「回転が足りなくて初動で浮いた。石渡さんに差されたと思いました。でも、勝てたのでOKですよ!」と反省を交えながらレースを振り返ったが、「Sは自信があった。10を狙って08だから丁度良かった」と会心ショットを決められたことが、最高の結果を生んだ。
その西山は「(同期の)池永(太)君が3場所連続優勝しているので、自分はこの1回で10回分優勝しようと思った。いやー、同期は良い刺激になりますね!」と、年末から快進撃が続いていた池永に大いに触発された様子。さらに、今シリーズはレース展開に「ツキ」もあったが、機を好みの「出足型」に仕上げ切れたことも大きかった。
なお、昨年9月の「徳山ダイヤモンドカップ」でG1を初制覇した西山は、その大きな勝利が物をいって、賞金ランク「17位」で念願の「グランプリ」に出場。トライアル1stに続き、2ndもクリアして「GP優勝戦」へと突き進んだ。「2ndの1走目は本当に緊張したけど、そこで05のスタートを行けたのがデカい」と極限に痺れる状況を経験。その「修羅場」を乗り越えたことで、強靭なメンタルを養えた。
「今年は賞金ベスト6入りが目標。去年の(篠崎)仁志のように、トライアル2ndから余裕で走りたいですね」と、その目標へ向けて最高のスタートを切った西山。ちなみに、今年は3月の福岡(クラシック)を皮切りに、若松(オールスター)・芦屋(オーシャンカップ)と地元の「福岡3場」でビックレース(SG)が開催される。
「(純地元の)若松でSGを獲るのが自分の夢」とも話していた西山は「峰(竜太)みたいに独り占めはしませんよ。僕は(若松の)オールスターに懸けたい!」と、5月に行われる地元の大一番へ胸を躍らせている。大量得票を得ての、オールスターのドリーム戦出場へ向けて、全国の西山ファンへ強烈にアピールができた最高の6日間となった! |