| 【優勝】磯部誠(4586・愛知)6日間シリーズ(同枠戦採用の2準優制)の「第43回デイリースポーツ杯」は、節間を通して強めの南風(追い風)が卓越。初日(7月27日・土)こそ強風高波浪のため、8R以降が中止・打ち切りとなったものの、順延することなく、日程通りの8月1日(木)に優勝戦が行われた。
なお、5日目に行われた「同枠戦」&「準優戦」は、予選1位通過の磯部誠が“連勝”で、V戦のポールポジションを獲得。それに対して、同2位の岡部哲も「2着・2着」でベスト6入りを果たしたが、その岡部を前後半ともに「捲り」で撃破した末永由楽がV戦の2号艇にエントリーした。
そして、「5m/s」の「追い風」に対して、順目の「上げ潮」が「60cm/s」という「内コース有利」のコンディションでレース開始となリ、1号艇の磯部が快心のトップS(0.11)で飛び出した。若干「中へこみ」のスリット隊形になったものの、磯部はインから力強く伸び返し、悠々と先マイに成功!
その磯部は、バック線で後続をブッ千切ると、楽々と2Mも先取りして、早々とVが確定。焦点は2着・3着争いに絞られたが、1Mで岡部(3枠)が「捲り差し」に構えたことで、カドの尾嶋一広(4枠)はツケ回る格好に。そして、浅見宗孝(5枠)も握り気味に回ったため、展開が向いた佐々木和伸(6枠)が最内を突いて浮上してきた。
なお、佐々木は2Mで内々を切り返してきた尾嶋を外マイで交したが、旋回が膨れ気味になり、そこをズバっと差し込んできたのは岡部。それでも佐々木は、続く2周1Mで岡部を冷静に捌いて2着に入線。岡部が3着に入ったが、大外で人気を落としていた佐々木が2着に食い込んだことで、3連単の「1-6-3」は7,920円(25番人気)の“中穴決着”となった。
さて、完璧なターンで一気に逃げ切り、当地戦“初優出&初V”を達成した磯部は、前検日に「江戸川で賞典レースに乗ったことがない」と話していたように、当地はまさに“鬼門”とも言える地だったが、今節は予選・準優を「オール3連対」と快走。パワー十分の「19号機」を味方に、安定感十分のレースを披露した。
その磯部は「(機が)それなりに動けば、波が気にならないことが分かった。今までは自分がエンジンを出せてなかったんだと思う」と水面に対するイメージにも変化があった様子。今回の優勝で「江戸川アレルギー」も克服できた模様だ。
なお、これで今年のV回数を“4”に伸ばした磯部だが、2節前の津「ルーキーシリーズ」の準優勝戦で、インから痛恨のL(選手責任の出遅れ)を犯している。Vが狙えた得点率1位での大きな失態。その代償も大きく、「L休み」が掛かる関係で、10月の「SGボートレースダービー」出場をフイにしている…。
その影響もあって「心は折れている…」と自虐的に話していた磯部ではあったが、「この優勝を弾みにしたいね!」と、レース後は少し立ち直れた様子。今後は、来春の「SGボートレースクラシック」出場が確定的になる“V6”を目指すことになるが、「江戸川で勝てたし、24場制覇も狙いたいね!」と言う口調も軽やかだった。
よって、8月以降の活躍次第では、11月の「SGチャレンジカップ」、そして年末の「グランプリ(シリーズ)」出場も十分に狙える。今の勢いを持続できれば、来月に三国で開催されるプレミアムG1の「ヤングダービー」でも大暴れを期待して良さそうだ! |