【優勝】大峯豊(4237・山口)4日間シリーズ(得点率制)の「BOATBoyカップ」は、節間を通して水面が極端に荒れることもなく、予定通りの3月10日(火)に優勝戦が行われた。
なお、3日間の予選を牽引したのは、初日の「江戸川選抜戦」を制した大峯豊と、同2着の谷野錬志。2日目まで「3戦全勝」の大峯に対し、谷野も4戦して「3着&2着1本」で予選最終日を迎えたが、その3日目を「3着・1着」にまとめた大峯が首位を死守して、V戦の1号艇を獲得した(※谷野は2位通過)。
さらに、主力組の乙藤智史・北村征嗣に加えて、得意水面で粘走した真庭明志も6強入り。また、予選のラスト2走を「2着・1着」とポイントアップに成功した井内将太郎が前日9位タイから6位に順位を上げて、最後の優出切符を手にした。
なお、優勝戦前日の時点では、午後にかけて強めの南風(追い風)が吹く予報が出ていたが、その予測に反して、強風が吹くことはなかった。V戦もほぼ無風という、絶好の水面コンディションの下でレース開始の時刻を迎えた。
そしてレースの方は、段差の付かないほぼ横一線のスリット隊形に。行き足に余裕があったインの大峯は、中途半端に外をツケ回る形となった谷野(2枠)を制して、1Mを一気に先制。悠々と逃げ態勢を築いた大峯は、続く2Mも丁寧なターンで先取りして、早々と「V」を確定的なものにした!
大峯があっさりと逃げ切ったため、焦点は「2着争い」に絞られた。なお、1周1Mをブン回った乙藤(3枠)の引き波に乗った谷野は後退…。その乙藤と、カドから差し込んだ北村(4枠)で抜きつ抜かれつの接戦となったが、3周1Mで乙藤を捌いた北村が競り勝って2着。乙藤は3着に入線した。
さて、インから堂々と逃げ切った大峯は、当地では2010年6月の「日本写真判定社長杯」以来、約10年ぶり「3回目」の美酒。ちなみに、前回のG2戦(2018年10月の江戸川634杯)でもファイナル進出を果たしている大峯は、これで当地は“3連続優出”と、優勝からは大分遠ざかっていたものの、江戸川水面との相性は非常に良い。
その大峯は、調整面の“感性”が非常に優れている選手。今シリーズも、予選3日目の前半戦までは「ステイ」の姿勢を貫いていたが、その前半戦終了後に急遽、プロペラ調整を敢行。その結果、素性的には“出足系”と言える「53号機」だったが、直線の“パンチ力”が大幅にアップ。最終的には「節イチ」とも言えるパワーを引き出すことに成功した!
なお、昨年に「V6」を達成した大峯は、この直後に大一番の平和島「SGボートレースクラシック」が控えている。V戦の前日には「優勝して、弾みを付けられればと思ってます!」と高らかに話していた。今回の優勝で勢いが加速した大峯は、強豪が集うクラシックの舞台でも旋風を巻き起こせるか!? その走りに注目しておきたい。 |