【優勝】坪井康晴(3959・静岡)予選道中から超高配当が連発して波乱続出となった「第13回夕刊フジ杯」のファイナルは、1号艇で圧倒的な支持を集めた坪井康晴が人気に応えて優勝。江戸川では初、通算では「46回目」の優勝を飾った。…と、結果だけをみると順当な決着ではあるが、レース自体はスンナリのイン逃げ快勝とは行かず…。
流速40cmの「下げ潮」に風速5mの「追い風」で、水面がややポチャつき始めた中で行なわれた優勝戦。インから「コンマ16」のスタートだった坪井に対して、2号艇の大池佑来は「コンマ05」のトップスタートを決めた。坪井がインから伸び返して何とか1Mは先に回ったが、スリットで遅れていたことに加え、追い風ということもあり、ややターンは膨れ気味。大池がそのスキを逃さず坪井の懐に鋭い差しを入れ、2Mを回った時点では完全に先頭へ抜け出した。ただ、パワーに勝る坪井が、その後も大池を必死に猛追。2周1Mで大池との差を詰めると、3周1Mで若干ボートが浮いた大池を差して逆転!そのまま先頭でゴールを駆け抜けた。大池は最終の2Mで坪井に迫るも2着惜敗。3着には2Mで宮本夏樹を捌いた6号艇の鈴木博が入線した。
前検や初日はごくごく平凡な気配だった坪井だが、「ペラを大幅に叩いた」という2日目以降、スリットからグイグイ伸びる豪脚仕様に。中堅クラスの「50号機」を超抜級に激変させたSG仕込みの調整手腕が、ここ一番での“大逆転劇”を演出するのに役立ったと言えよう。来月は常滑周年&浜名湖モーターボート大賞と、地元・東海地区でのグレードレースに出場するが、この優勝で気分良く臨むことができるだろう。
一方、何とも悔しい“銀メダル”となってしまった大池だが、パワーの援護に乏しい中での今回の活躍は見事。予選道中の乗りっぷりは素晴らしく、これで当地は「3連続優出」とすっかり江戸川巧者として認知された感。リベンジの舞台は近いうちに訪れそうで、今度こそスッキリ勝って美酒に酔いたいところだ。 |