| 【優勝】鈴木茂正(3391・東京)迷走する台風10号に翻弄され、2日間の中止順延(8/30&31)を挟んだ「愛知支部大挙参戦!第40回東京中日スポーツ杯」の優勝戦が9/2(金)に行われた。
その最終日の開催は、オープニングの1Rから11Rまで、いずれも1号艇か2号艇の選手が勝利を挙げる“内枠主導”の一日だったが、終盤に入った10Rあたりから北寄りの「向かい風」が急に強まり出した。安定板こそ着かなかったものの、多少波立つ水面の中で、ついに大一番のラストバトルを迎えた。
なお、今回の優勝戦は、エース「18号機」で超抜の川尻泰輔(1号艇)VS 全国24場制覇に王手をかけた赤岩善生(2号艇)による“一騎打ち”が大方の予想だったが、実際には大波乱の結末が待っていた…。 レースの方は、「Sはバッチリ」と話していた赤岩が「コンマ13」のトップSを決めたが、インの川尻も1艇身残し(コンマ15)のSから、1Mまでにグッと伸び返して先マイに成功。
その川尻に対し、赤岩は差しに構えたが、3号艇の鈴木茂正も差しに回るのを瞬時に見極めたカド位置・4号艇の渡辺浩司が猛然とツケマイを放った。
バック直線では渡辺が内を締め気味に進み、川尻・赤岩と接触。その厳しいプレッシャーに堪えた川尻が自慢の鬼足を発揮して内からグイグイと艇先を伸ばし、2Mも先マイ態勢。だが、その直後に落とし穴が待っていた!
2M旋回後に川尻の舟が大きく暴れ失速気味となり、直後を走っていた渡辺と接触する形で、まさかの転覆失格。渡辺とともに、すぐ後ろにいた赤岩もモロに煽りを受けて失速してしまった…。
その大アクシデントを間一髪抜け出してきたのは、2番差しから4番手を走っていた鈴木茂だった。さらに、1周1Mの時点では展開がなく最後方だった5号艇の杉田篤光が、鈴木茂に続く形から次位へ浮上。立て直した渡辺が何とか3着に残し、3連単(3-5-4)は“77,530円”の大・大波乱となった。
勝った鈴木茂は、事故を避ける形での“恵まれV”ということもあり、レース後のウイニングパレードでは喜び爆発とはいかず、水面際に残ってくれたファンに対して複雑な表情を浮かべていた。
それでも、機力の裏付けを元に、今節は予選6走全てでトップSを決めるなど、力の篭ったレースを随所に披露していた。
前日のインタビューでは「年取ると夏場はキツイんだよね(笑)。A2に落ちるのは(最近)いつも夏だから…」と本音を漏らしていた鈴木茂。実際、今期も不振に喘いでいたが、このVでリズムは好転するはずだし、「涼しくなってくればね!」とも。体力的な不安が軽減する秋~冬になれば、もう一丁調子を上げてくるのは必至だろう。
一方、赤岩の全国24場制覇は、またしてもお預けとなった。結果的には予選5走目での(展開不利による)6着が痛く、予選を1位通過できなかったことが響いてしまったが、今月の27日(火)から始まる「G1江戸川大賞・開設61周年記念」にも再度参戦することが決まっている。“江戸川巧者”が集結するその大きな舞台でリベンジなるか、まずは前検日のモーター抽選から注目したい! |