【優勝】森作 広大(4421・東京)企画レースの一環として開催された「誰が勝ってもデビュー初優勝!第15回夕刊フジ杯」は、節中の強風による途中中止や順延を経て、予定より2日遅い20日(月祝)に優勝戦が行われた。
今節は荒水面でのレースが多く、予選は全レースで安定板が装着。優勝戦に勝ち上がった6人は、足の仕上がりもさることながら、特に“乗りっぷりの良さ”が光った面々だった。
その優勝戦で1号艇をゲットしたのは、予選5走をオール連対でまとめた地元の森作広大(コウタ)で、これが2006年11月のデビュー以来となる嬉しい初優出。また、今回で「48回目」の優出となった鈴木茂高も、シリーズ前の下馬評どおり順当にファイナルへ駒を進め、こちらは2号艇から悲願の初優勝へチャレンジすることとなった。
レースは、1~4枠までの4者が快心の「0台」のスタートを決め、中でも2コースから「コンマ02」のスタートを決めた鈴木がスリット後覗いて行ったが、インの森作を捲るまでには至らず、森作が枠有利に1M先取り。差しに転じた鈴木はバックで森作に迫ったが僅かに届かず、2Mも森作が先取りに成功。
激戦となった後続争いを尻目に、森作はそのまま先頭を守り切って1着でゴール。地元水面で“デビュー初優出&初優勝”の快挙を達成した。
縺れた2着争いは、岡谷健吾(5号艇)の追撃を振り切った鈴木に軍配。逆に、3号艇の南佑典が岡谷を猛追し、競り勝って3着に入線。結果、スロー勢が上位を独占した。波乱が続出した今節だったが、最後の大一番は、2連単・3連単ともに1番人気の順当決着となった。
優勝した森作は、前日の段階で「江戸川のインで逃げられるイメージがない…」「1号艇で緊張すると思う…」と慎重な発言を繰り返していたが、レース後の優勝者インタビューでは「1号艇だったので緊張していたけど、勝ててホッとしました!」と、地元ファンの前で飛び切りの笑顔を見せた。
「今節はラッキーが続いてて、リズムがいいです!」と森作自身も話していたように、展開面で恵まれたレースが多かったのも事実だが、水面が悪い中でその絶好の展開を逃さなかったのは、しっかりとレースができていた証拠。
緊張のファイナルも、きっちり「0台」のスタートを決めてインから堂々と逃げ切り、デビュー初優出とは思えぬ強い勝ち方で最高の結果を出した。今節の走りを自信に変えて、今後の飛躍に期待したいところだ。
一方、2着惜敗の鈴木だが、「スタートは速いのを行きます!」との宣言通り、最後も鋭いスタートを決めて見せ場十分だった。今節は積極的なスタート&レースぶりが光った水の上ではもちろん、陸の上でも必死に減量に取り組むなど、優勝に懸ける強い気持ちを最も感じさせた一人。このようなレースを続けていければ、初優勝を飾る日もそう遠くはないはず。次こそは、レース後に晴れやかな笑顔を見せて欲しい。 |