【優勝】出畑孝典(4079・福岡)6月21日(金)「にっぽん未来プロジェクト競走in江戸川」(6日間開催・2準優制)の優勝戦が行われた。
新エンジン切り替わりから段々と浮かび上がってきた機力相場。今節はエース機候補の台頭に加えて、これから艇界を背負って立つ新世代の活躍目覚ましい一節間だった。そんな中で当地約5年半ぶりの参戦である出畑が予選を5戦2勝・オール2連対で首位突破を果たした。
132期養成所チャンプで香川の将来を背負って立つ男・水谷が堂々の2位通過。出畑・水谷と1枠に座った両準優勝戦は「抜き」決着で江戸川らしい最後まで何が起こるか分からないレースとなった。結果のみなら順当に?と言うべきか、予選得点率のツートップがファイナルの内枠に座した。
登番ひとつ違いの94期コンビ、小坂(3枠)&古賀(6枠)が今節の主力処としてラストバトルまで押し上げて来た。当地約4年振りの小坂と昨年から当地一般戦に限れば4連続優出となった古賀が地力をしっかりと示した形だ。そのA1級の間に圧倒的に出てる12号機とともに今節最大の伏兵になった土井(5枠)、上位の伸び足持つ39号・末永(4枠)が展開のキーマンとしてV戦乗艇。
V戦前の特訓で抜群に出ていたのは土井の12号機。前々節優勝機・23号がエース機候補一番手として挙げられていたが、今節の評価は12号機が上回る。S展では末永がカドからインパクトある気配で特長の伸び足を遺憾なく見せた。出畑が今節スタートに不安を抱えていた為に、波乱十分ありうる優勝戦。しかも最終日は終日安定板装着、上げ潮と強い向かい風がぶつかる水面コンディションだったファイナルのみ周回短縮の2周戦となったが本番はイン出畑が気を吐いた。
コンマ02・トップタイミングのスタートを決めると1M先手。強烈な気配持つ機が複数揃っていたが、この鋭発の前には誰も攻め手になれず。あっさりと押し切りを決めた。今節平均STが0台の水谷がここも09タイミングからしっかり差しに構え、凹んだ小坂の上から捲ろうとした末永を更に上から土井が叩いた。圧倒的な回り足で1周目バックは次位に抜けた土井だったが2Mの初動で艇が弾んで流れ気味に…。そこに小回りで水谷と大外の古賀が潜り込んだ。前者がやや優勢に次位運び、2周1Mではほぼ2着を固めた。焦点となった3着争いはまさに腕が勝ったと言う競り合い。1周2Mで少し失速気味となった土井だったがそこから盛り返すハイパワー。2周1Mで古賀の懐突いてバックは優位な位置に付けたが、最終コーナーで古賀の持ち味が発揮。豪快な全速戦で土井の外側ブン回すと僅かな差で古賀がゴールラインを先に越えた。結果1-2-6(33.5倍・9番人気)となり、気合のスタートを最後の最後で見せた出畑が有終の美を飾って閉幕となった。
当地約5年半ぶりの登場だった出畑。デビューして2つ目のVが当地水面でのものだが、そこから約20年振りの江戸川優勝。全国での通算優勝回数は35回目。前回参戦からブランクあってS勘不安を抱えつつも、ラストで見せたスタートはあっぱれそのものだった。前節桐生でのオール3連対Vから勢いそのままに当地の波も乗りこなした出畑。次節は6月30日から宮島での一般戦に参戦予定。この流れに乗って3節連続Vを目指す男の躍進はまだ続く。 |