【優勝】大池佑来(4468・東京)4日間の得点率制で争われた「第17回夕刊フジ杯」は、10日(水)に行われる予定だった2日目の開催が強風高波浪のため中止順延となり、一日遅れの13日(土)に最終日の優勝戦が行われた。
その最終日は、朝から好コンディションの下でレースが行われた。なお、優勝戦の時間帯はホーム「追い風」に対して、潮回りは逆目の「下げ潮(30cm/s)」だったが、微風(2m/s)ということが幸いして水面が荒れることはなかった。
そして迎えたレースでは、センターから捲りで攻めた太田潮(3号艇)を受け止めて、インの山口高志(1号艇)が渾身の先マイ。逃げ態勢を築いたか…と思われたが、その山口と太田の両者に「Fコール」が鳴り響く大波乱となった。
前記した2人の戦線離脱により、一番差しの大池佑来(2号艇)が繰り上がって先頭に踊り出ると、続く2Mを慎重にターンして、大池の「V」が確定的に。
一方、外をツケ回った平本真之(4号艇)と渡辺崇(5号艇)が2Mで競り気味になったことで、大外から最内を差し込んだ原田佑実(6号艇)が、その2Mをクルっと小回り。原田は平本と渡辺をスッと引き離して、そのまま2着に入線した。
3着争いは、平本・渡辺で抜きつ抜かれつの激しいデットヒートになったが、パワーでは圧倒的に優勢だった渡辺が、最終2Mで痛恨のターン漏れ…。そこを的確に捌いた平本が競り勝って3着に入った。
さて、優勝した大池は、フライング艇に挟まれる厳しい展開ではあったが、それに動揺することなく、冷静に「2コースの仕事=差し」を果たした。予選3日目の前半戦(8R)で同じ2コースからレースを失敗したため、V戦のポールポジションを逃す形にはなったが、「恵まれ」での勝利とは言え“一戦必勝”のラストバトルで見事リベンジを成功させた!
その大池は、2015年4月の「富士通フロンテック杯」以来、当地は「3回目」の優勝。昨年走った「4度」の当地戦では「1優出」しかできず、調整に苦戦するシーンが目立ったが、今節は初日から軽快な動きを披露。地元きっての“江戸川巧者”が、ようやく長いトンネルから抜け出した。
「去年はずっと(調子が)悪かった。一度も優勝できなかったし、今年は優勝を重ねたいですね!」と、2018年に懸ける決意を力強く語っていた大池。この後は、からつのG1戦(64周年)を走った後、「G1関東地区選手権」で再び江戸川に戻ってくる。今節の「V」で悪い流れを断ち切れたはずで、強豪が集結する地区選においても、好勝負を期待したいところだ。 |