【優勝】稲田浩二(4290・兵庫)「第40回デイリースポーツ杯」は、2日目が予定されていた2月23日(木)が強風高波浪により中止順延となったが、それ以降は比較的穏やかな水面が続き、2月28日(火)に優勝戦が行われた。その最終日は「向かい風」に対し、潮回りは逆目の「上げ」基調という条件ではあったが、風は弱く、まずまずの水面コンディションでラストバトルを迎えた。 なお、今節の優勝戦は、予選を1位でクリアした稲田浩二が5日目の同枠戦(6R)&準優戦(11R)をともに逃げ切り、2日目後半からの“6連勝”で1号艇をゲットした一方、地元大将格の中野次郎が意地で2号艇を掴み取り、この内枠両者によるマッチレースというのが大方の予想で、3連単は「1-2」からの絡みが圧倒的な人気を集めた。 そしてレースの方は、2枠の中野以下、センター・アウト勢が一様に「コンマ20台」と踏む込み切れなかったのに対し、稲田だけはインから「コンマ14」のSをビシッと決めた。スリット後はエース機(18号)の市川猛(5枠)がグイグイ伸びてきたが、Sで優位に立っていた稲田は余裕を持って先マイ。市川と一番差しの中野を全く寄せ付けず、2M手前で早くもVが確定した! 2着には差した中野がそのまま順走したが、3着争いは市川と(市川マークの)捲り差しから浮上した深井利寿(6枠)で接戦となり、2周1Mで市川に一旦差された深井が、次の2周2Mで再度差し返して3着を死守した。 さて、優勝した稲田だが、結果的には4日目の後半から4走連続で1号艇でのレースとなり、その全てを圧勝して、本命党の大きな支持に応え続けた。機力的にはごく平均的で、直線気配は最後まで目立たなかったものの、「回り足」が万全に仕上がっていたことに加え、Sの切れ味も素晴らしかったことが、最高の結果をもたらした。 ちなみに、今回の優勝は昨年6月の浜名湖(一般戦)以来となる通算「18回目」で、当地では2010年4月(東京中日スポーツ杯)以来「2回目」の美酒。前検日に「波はあまり得意ではないけど、江戸川とは相性がいいですね」と控えめに話していたが、当地通算勝率は「6.92」と高い。“稲ダッシュ”の異名通り、強烈な速攻戦を武器として、コンスタントに強さを発揮している。 この後は、芦屋と大村の一般戦を挟んで、3月末の当地「ダイヤモンドカップ」に再登場する。次回は「G1戦」ということで、相手はグッと強化するし、名うての江戸川巧者も多数揃って楽な戦いにはならないだろうが、間を空けずに走れる「調整面」でのアドバンテージは大きく、大舞台での奮闘に期待したいところだ。 一方、今回は準Vに終わった地元の中野次郎も「ダイヤモンドカップ」に参戦する。中堅モーターの「70号機」を限界まで仕上げた切れたことで、大きな自信を得たことだろう。長らく遠ざかっている当地Vへ「今度こそ!」の熱い思いを胸に、再び乗り込んで来るはずだ。 |