【優勝】若林将(4335・東京)関東地区では今年初のグレードレースとなる「G1江戸川大賞・開設63周年記念」は、強風高波浪による1月28日(月)の中止・順延を挟んで、31日(木)に優勝戦が行われた。
なお、前日に行われた3つの準優戦は、地元の東京勢が1号艇を独占し、10Rの福来剛(予選3位)と11Rの若林将(同2位)が1着でベスト6入りを果たしたが、“超抜伸び”を誇った予選1位の12R・後藤翔之は4着で、まさかの優出漏れに…。その結果、若林がポールポジションから“特別戦初V”を目指すラストバトルとなった!
その最終日は、オープニングの1Rから微風の吹く静水面での戦いとなった。そして、優勝戦もホーム「向かい風」が「1m/s」に対して、順目となる「下げ潮」が「50cm/s」という最高の水面コンディションで本番を迎えた。
レースの方は、スロー枠の3者が揃って「ゼロ台」の仕掛けで、中でも2コース発進の福来が激烈なタッチS(0.00)で飛び出したが、インの若林は冷静で、福来がレバーを落とすのに呼応して自らもレバーを緩めると、ターンマークを外すことなく先マイに成功した!
「差し」を捻じ込みたかった福来は、結果的に外をツケ回る格好となり、センターの海野康志郎(3号艇)はその上を全速で攻めたが、旋回中期で振り込んで転覆(選手責任)。よって、完璧なターンで後続を突き放した若林の“V”が早々に決定した。
なお、次位争いは、2番差しから3番手に付けていた新田雄史(4号艇)を、福来が2M外マイで交わして2着。新田は3着に入線した。
さて、念願の“G1初V”を達成した若林は、3日目からV戦まで“5連勝”の快走。「3日目に1着が獲れた時に“凄く良くなった”という感覚があった。舟の返りは節イチ級に良かったですね」とコメント。普段理想としている“伸び型”とは真逆である“実戦向き”の舟足に仕上がったことが好結果をもたらした。
「ペラは正月(新春金盃)に(師匠の)石渡鉄兵さんが走った形がベースなんですよ」と、その正月開催で“完全V”を飾った石渡から調整面のヒントを得たことが大きかった。「江戸川のG1を獲ることが目標だったので嬉しい。石渡さんには『獲れました』と報告します(笑)」とのこと。石渡も愛弟子の“G1戴冠”を心の底から喜んでいるはずだ。
この勝利で、来春(2020年3月)に平和島で行われる「SGボートレースクラシック」の出場権利を獲得した若林。「自分は篠崎(元志)君・新田(雄史)君・平本(真之)君などに比べると格が足りません。でも、自信には繋がりましたね」と同期のSGウィナーを引き合いに出して、更なる前進を誓った若林。この勢いを持続させ、もう一つ上のステージでも活躍することができるか!? まずは、2月中旬の「G1関東地区選手権(平和島)」での走りに注目しておきたい。
最後に「江戸川では(常に)勝ちたいです!」と強い言葉で締め括った若林だが、すでに当地では「155勝」を挙げている他、通算「25優出&4V」という輝かしい実績を残している。“江戸川最強”の師匠・石渡に半歩追い付いた今、愛する江戸川でより一層の飛躍に期待したい! |