【男子優勝】吉田俊彦(4055・兵庫)6日間の2準優制で争われた「男女W優勝戦・第41回サンケイスポーツ杯」は28日(水)に最終日を迎え、まず先行して男子の優勝戦(11R)が行われた。
レースの方は、スローの3者が揃って「ゼロ台」の“鋭発”で飛び出し、中でもトップSを決めた1号艇の吉田俊彦は「コンマ02」の“激熱”スタート。断然の旋回技術を誇る格上選手がインでこのSを決めれば負けようがない。意表を突くツケマイで攻めた芦澤望(2枠)をガッチリ受け止めての逃げ圧勝劇で、断トツの1番人気に見事応えてみせた!
そして、2着には1周2Mで星野太郎(3枠)を冷静に捌いた芦澤が入り、“86期コンビ”によるワンツーフィニッシュ。また、3番手を走っていた星野を、奥平拓也(5枠)がヒタヒタと追い上げて、最終1Mでターンが膨れた星野を差して捉えた奥平が、逆転で3着に入線した。
さて、前日(準優戦後)のインタビューでは「優勝戦に入ると足は若干見劣る。S同体だと自信ないし、簡単に捲られそう…」と機力面の不安を口にしていた吉田俊。それでも、「Sは行っておかないとアカンね。誕生日に捲られるのは嫌やから」との決意通りに、激発Sからの逃げ切りV。自身39回目の誕生日に花を添えるとともに、トップレーサーの底力を見せ付けた。
なお、吉田俊はこれが今年「3回目」のVで、当地も「3度目」の優勝。3年ぶりの参戦だったが、「江戸川は久々だけど嫌いじゃないし、水面は全然問題ない」と、潮の流れがある“難水面”にも即適応してみせた。機力的には最後まで中堅の域を脱しなかったが、テク一本で着をまとめ上げ、最後は“貫禄勝ち”と言っていいだろう。
今後の吉田俊だが、大村の一般戦に出場した後、丸亀オーシャンカップ、びわこ65周年と“記念&SGロード”が待っているが、切れ味鋭い「捲り差し」に加え、イン戦の信頼度も抜群に高い(今年のイン戦2連対率は97.1%)。30代最後となる今年は、まだ手が届いていない“SGタイトル奪取”へ向け、ペースアップを図りたい! |