| 【優勝】山崎義明(3319・埼玉)4日間の得点率制で争われた2020年度のラストシリーズ「第20回日刊ゲンダイ杯」は、節間を通して強めの風が吹いたが、日程通りの3月28日(日)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、機歴上位の「70号機」のパワーを余すことなく引き出した富永正人が予選5走を「オール2連対」と、今期の不振を払拭する快進撃でV戦のポールポジションを獲得。さらに、富永と同じ埼玉支部から、谷津幸宏・山崎義明もファイナル進出を果たした。
その他、SGレーサーの魚谷智之が貫禄の予選「オール3連対」で6強入り。また、吉川喜継とともに、「江戸川3割増し」の桑原将光も予選道中をしぶとくまとめ上げて優出切符を掴んだ。
そして迎えたラストバトルは、2コースの谷津が完全に立ち遅れた上に、インの富永もST「0.28」とタイミングを逸した…。それに対し、ダッシュ良く飛び出したのは中外枠の4者で、中でも、3コースの魚谷が一直線に「捲り」で攻めた。しかし、スリット後に伸び返した富永の猛抵抗に遭って、両者大競りに…。
その結果、魚谷のジカ外だった4カドの山崎に「絶好の展開」が到来。山崎は「ガラ空き」になった1Mを労せず「捲り差し」で抜け出して一気に先行。バック線で後続艇を突き放すと、続く2Mもミスなく回し切って「V」が確定的となった!
よって、焦点は早くも「2・3着争い」に絞られたが、山崎に続いて艇団を割った吉川(5号艇)・桑原(6号艇)と、最後に1Mを小回りした谷津の3者による熾烈な争いとなった。
最終的には、2周2Mで谷津を冷静に捌いた桑原が2着で、3周1Mで吉川の内を切り返した谷津が競り勝って3着。その結果、3連単(4-6-2)は「31,890円」の78番人気という大波乱で幕を閉じた。
さて、これ以上ない「好展開」を逃さなかった山崎は、2018年6月の芦屋以来、通算では「37回目」の美酒。今節は予選で「3勝」を挙げたものの、「中堅機」とのタッグで、試行錯誤が連日続いた。しかし、予選ラストの戦いを終えると「乗りやすくはなってきたね」と、土壇場で調整の「方向性」を掴んだ。結果的にV戦は「展開勝ち」だったが、ある程度の手応えを得てレースに臨めたことは大きかったはずだ。
その山崎、当地では2014年11月以来となる久々の優勝だったが、これで「8回目」の江戸川制覇。当地は地元の戸田(※G1V2を含む通算11V)に次ぐ「ドル箱水面」で、昔も今も抜群の「安定感」を誇る。
ちなみに、現役の遠征勢で「当地8V」というのは、同県の鈴木博の並んで最多タイ。「勝負処」を心得ている山崎は「優出率」も高く、非常に頼りになる存在だ。
また、今シリーズの活躍で、前検日の時点で「6.05」だった勝率を「6.14」まで上昇させた山崎。今期は残り3節(三国・津G1・丸亀)となるが、まさに「勝負の4月」と言えそう。5期連続の「A1級キープ」へ向けて、メイチ態勢でラストスパートをかける! |