【優勝】山田 哲也(4297・東京)新モーター&新ボート&新プロペラの1節目である、6日間シリーズ(2準優制)の「第45回スポーツニッポン杯」は4月18日(土)に開幕予定だったが、その初日が強風高波浪のため中止・順延となったため、予定より一日遅れの24日(金)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、初日の「江戸川選抜戦」を制した益田啓司と同2着の山田哲也が、揃って準優戦の1号艇を獲得したが、予選1位通過の益田は、その準優(11R)を2着惜敗で、V戦は3枠回りになったのに対して、準優(12R)をインから快勝した2位の山田が、V戦ポールポジションを獲得した。
その他、A1級の岡田憲行に加えて、今シリーズは「勝率勝負」で大いに奮闘した金子萌・和田操拓・吉川貴仁の3者が「江戸川初優出」に成功。特に、初戦で不良航法(-10点)を取られた吉川は、致命的とも言えるビハインドを見事に挽回。アグレッシブなレースを連発して6強入りを果たした!
ちなみに、最終日の開催は、時間帯によっては南寄りのホーム「追い風」が強く吹いて、4R以降は最終レースまで安定板が装着された。なお、V戦はその追い風が「5m/s」に対して、順目の上げ潮が「60cm/s」という、内コースが有利な条件となった。
そして迎えたレースの方は、スロー勢の踏み込みが鋭く、中でも、インの山田が会心のトップS(0.05)を決め、余裕を持って1Mを先制。後続艇をバック線で一気に突き放すと、続く2Mを軽快に先取りして早々と「V」を確定させた!
対する後続争いは、一番差しの金子(2枠)と外をツケ回った益田(3枠)の内々を、大外の吉川がブイ差しからグングンと伸び上がってきたが、続く2Mで吉川を捌いた金子が一歩抜け出す形に…。
そして、金子は2周1Mで内を突いた益田も外マイで交わすと、そのまま2着に入線。また、2周1Mで金子を深追いした益田を、鋭角差しで捉えた吉川が逆転で3着に入った。
さて、他艇を一切寄せ付けることのない「鋭発逃げ」で圧勝した山田は、2015年4月の「ゴールデンカップ」以来、当地では5年ぶり「3回目」の美酒。「最初に(ペラを)ノーハンマーで乗った時から感触が良くて、今節は良い機を引けたなと思いました」と、相棒(30号機)は序盤から軽快な噴きっぷり。特に、一段と力強さが増した5日目以降は、何一つ欠点のない完璧な舟足に仕上がっていた。
なお、「東都のスタート王」としてその名を全国に轟かす山田だが、今期は前期「F2」の休み(60日間)を消化した関係で、出走回数が少々不足していた。それでも、「行く気で行きました」と言う準優戦(ST0.04)と、V戦では「これぞヤマテツ」という完璧な鋭発ショットで外を完封。しかも、ラストのV戦でA1級へ絶対条件となる「90走」もクリアして、安堵の表情を浮かべていた。
また、山田は「弟子の(渡邉)雄朗が初優勝して、凄く刺激を受けた。僕も最近優勝できてなかったので…(笑)」とも話し、最終日に追配で参戦した愛弟子からパワーを貰った様子。「今年のグランプリは平和島ですし、シリーズ戦には乗りたい。記念も一般戦も、一つずつ頑張っていきます!」と今後の抱負を語った山田。今後はアクセル全開で「Vラッシュ」を目指すとともに、久々に記念戦線でも「大仕事」を期待したいところだ! |