| 【優勝】中里優子(3579・埼玉)実力派の女子が数多く参戦した「GIIIオールレディース 江戸川女王決定戦」は、2月28日(日)に優勝戦が行われた。
節の前半3日間は、まずまずの良コンディションの元でレースが行われたが、4・5日目は南寄りの「追い風」が強く吹き、潮回りが悪い時間帯では波水面でのレースもあった。
そして迎えた最終日だが、幸いにも水面が大きく荒れることはく、優勝戦は上々のコンディションで決戦の火蓋が切られた。
レースは、中里優子(1号艇)&日高逸子(6号艇)の両者が「コンマ11」のトップSを決めたが、他の5選手も一艇身(コンマ15)以内の踏み込みで、スリット線はほぼ横並びに。この形になれば、機力的にも余裕があるイン中里のペースで、「捲り」も「差し」も封じる“完璧なターン”で1M先取りに成功。そのまま、後続艇をあっという間に引き離し、2M手前で早くもVが確定した。
焦点は2着争いに絞られたが、ここでテクニシャンぶりを発揮したのは、大外の日高だった。一番差しの池田浩美(2号艇)は、握った佐々木裕美(3号艇)を牽制したため懐が空き、福島陽子(4号艇)を叩いて捲り差しに入った寺田千恵(5号艇)が好位へ進出。日高は寺田に続いて中を割る形となったが、2Mで内々を回りに行く寺田、外を握る池田を見て、いち早く差しに構えた。続く2周1Mも、日高は内から伸びてきた佐々木を冷静に捌いて2着をもぎ取った。
一方、3着にはそのまま佐々木が入線。結果、1番人気の中里が勝利を収めたものの、大外が嫌われて人気を落としていた日高が2着に入ったため、3連単は12,330円の“万舟決着”となった。
さて、見事“江戸川女王”に輝いた中里だが、2013年9月(住之江・オール女子戦)以来となる久々の優勝(通算4回目)。今節は9戦して「7勝&2着1本」の荒稼ぎで、着外に敗れたのは大外不利が響いた初日の選抜戦(5着)のみという抜群の安定感を誇った。
初日の時点で「出足がいい」と早くも手応えを感じ取っていたが、その後も気象条件や安定板の有無に関係なく、好状態をキープし続けた中里。「エンジンがしっかりしてるから、(逆に)怖くてあまり触れない」と準優後に話していたが、実戦足が強い「16号機」に全幅の信頼を置いたことが、最高の結果に繋がった。
(選考勝率の上でも余裕はあったが)この勝利で8月に津で行われる「GI第30回レディースチャンピオン」の出場切符を手にした中里。昨年の前回大会(丸亀)では、モーターが快速に噴き上がりファイナルへ進出。大外からの捲り差しで一旦先頭も、2周2Mの僅かなターン漏れを滝川真由子に突かれて大魚を逃している。リベンジの機会(8月)はまだ先だが、今回のVで勢い付くであろう彼女の動向に引き続き注目しておきたい。 |