【優勝】佐藤大佑(4610・東京)6日間シリーズで争われた「男女W優勝戦・第43回サンケイスポーツ杯」は、強風高波浪のため、予選2日目の7R以降が中止・打ち切りとなったが、日程通りの21日(木)に男女各2つの準優勝戦を終え、翌22日(金)の「11R」に、まずは男子の優勝戦が行われた。
その最終日だが、天候が崩れ気温も大幅に下降。それに伴い、オープニングの1Rからやや強めのホーム「向かい風」が吹いたが、男女それぞれのV戦が行われる時刻は、順目の「下げ潮」だったため、良コンディションの下でのラストバトルとなった。
なお、男子のV戦は、5日目前半の一般戦で「5着」に敗れて“完全V”の芽は絶たれたものの、それまでの予選を「5戦5勝」で断トツの1位通過を決めた佐藤大佑が、準優も逃げてポールポジションを獲得。また、今泉友吾も準優戦まで「オール2連対」の快走で、この佐藤&今泉の“地元コンビ”が内枠を占拠した!
そして迎えたレースは、ダッシュ枠の3者がいずれも「コンマ20台」と仕掛け切れなかったのに対して、スロー勢は「10台」の踏み込み。スリット後はインの佐藤が一人だけグイグイと伸び返して、真っ先に1Mへ到達。レバー操作とターンがバッチリ噛み合った佐藤は、その1Mを完璧な旋回で回し切ると、バック線で一気に後続艇を引き離した!
なお、早々と佐藤が“一人旅”に持ち込んだことで、焦点は2着・3着争いに絞られたが、1周バックは、差した今泉友吾の内々を、2番差しの末永祐輝が足を伸ばして2番手に浮上。しかし、続く2Mでは末永の内を目がけて石川真二(3枠)と真庭明志(6枠)が殺到。その動向を冷静に見据えていた今泉が「鋭角差し」で3者をまとめて捌いて2着を確保した。
続く3着争いは、石川と真庭で大接戦となったが、最終2Mで真庭を差した石川が競り勝って3着に入線した。
さて、当地3回目のファイナル進出にして、悲願の“江戸川初制覇”を達成した佐藤は、地元の東京3場で初の美酒。「純地元の江戸川は、抜きん出て優勝したいレース場。今回のVは本当に嬉しい!」と、レース後は清々しい表情で喜びを爆発させていた!
その佐藤は「伸びも凄かったけど、行き足も良かった。インから行く上では、完璧な仕上がりでしたね!」と自画自賛できるほど、相棒(17号機)は完璧に仕上がっていた。2着の今泉も「佐藤さんの足は別格だった。インなのに、ダッシュから行ったのかと思えるくらい伸びてましたからね」と脱帽するほどの“鬼足”だった。
これで佐藤は、7月の戸田、先月の住之江に続いて、今年「3回目」のV。ちなみに、自身通算では「5回目」の優勝となったが、過去4回の優勝は全て「捲り」だった。よって、予選1位からの“王道逃げ”で勝ったのは今回が初めて。また、直近の当地2節では大苦戦を強いられただけに、本人が「諦めずに調整したことが今回に生きた」と話していた通り、その熱意と努力が最高の結果に結び付いた格好だ!
そして、一本気な姿勢で我が道をひた走る“捲り屋”の佐藤は、来月の「江戸川番長決定戦」、年明けの「新春金盃」にも参戦予定。「今の勢いで、次は“番長”を名乗りたいですね!」と意気上がる佐藤。調整のポイントを完全に掌握しているだけに、“2代目番長”襲名も夢ではないはずだ! |