【優勝】権藤俊光(4832・大阪)男女混合の6日間シリーズ(2準優制)で争われた「新小岩ホルモン平田杯」は、最終日の8/8(日祝)に台風10号機が通過。そのため、前日の時点では開催が危ぶまれたが、北寄りの風(向かい風)がやや強めに吹き抜けたものの、水面状況が極端に悪化することはなく、予定どおりに優勝戦が行われた。
なお、前日(5日目)に行われた2組の準優勝において「優出一番乗り」を決めたのは、当地フレッシュルーキーの内山峻輔で、「節イチ」に仕上がった「伸び足」を武器に準優【11R】を一気の捲りで圧勝して、念願の「初優出」を達成した!(※2着には権藤俊光、3着に中嶋健一郎が入線。)
一方、予選トップ通過の柳沢一は、続く準優【12R】を的確な舟回しでインから押し切って1着。順当にV戦のポールポジションを手にした。(※2着の星栄爾、3着入線の山崎義明も優出。)
なお、冒頭で触れた通り、最終日はホーム「向かい風」が強く、全レースで安定板が装着されたが、V戦の時刻は風速が「5m/s」と沈静化。さらに、折からの降雨の影響で逆目の「上げ潮」が「30cm/s」と強まらなかったため、ポチャ波が立つ程度の水面にてレース開始となった。
まず、トップS(0.09)を決めてきたのは大外の中嶋。一方、他の5者も「1艇身(0.15)付近」の踏み込みで、スリット線に大きな段差は付かなかった。しかし、スリット後に強烈に伸びたのは、やはり内山(2号艇)だった。その内山はインの柳沢を一気に叩いて出たが、切りシロのない「2コース捲り」で、若干ターンが膨れた…。
そのため、内山をジカでマークしていた権藤(3号艇)に「絶好の展開」が到来。ダッシュ勢を牽制しながら、最高の角度で「捲り差し」を叩き込むと、一気に艇団を突き抜けて先行。続く2Mは若干ターンマークに寄り過ぎたものの、先取りした時点で「V」が確定的となった!
後続は、2Mで内々を突いた中嶋を、内山が外マイで振り切って2着。また、3番手の中嶋に対して、山崎(5号艇)が絡んできたが、2周1Mで山崎を捲った中嶋が3着に入線した。
さて、前回戦(5月のJPF杯)が「当地初優出」だった権藤は、2度目の優出で「江戸川初制覇」を達成。ちなみに、前回のV戦は「4カド戦」ということでチルトを「1.5度」にアップ。結果は一歩及ばずの2着だったが、「調整面」に確かな手応えを掴んだ貴重なシリーズとなった。
なお、今節の権藤は、5日目の前半戦まで「伸び重視」の調整で臨んでいた。ただ、「伸び足」は上々だった一方、鈍さがあったスロー発進時の「行き足」が課題だった。そのため、2枠だった準優戦は急遽「バランス型」に転換。その調整が奏功して「2着」で優出を決めたが、本人は「ダッシュからの方がSは分かるんですけどね…」と、3枠(カド受け)からのV戦にはやや不安を覗かせていた。
しかし、V戦は安定板が装着されたこともあったが、チルトを準優戦の「0.5度」から一気に「1.5度」まで跳ね上げて勝負に出た権藤。ジカ外(4カド)に抜群の「ダッシュ力」を誇る星が控えていたため、一か八かの策だったが、課題に挙げていた「行き足」の鈍さも感じられず、全体にレベルの高い舟足に仕上がっていた。
これで権藤は「初V」を飾った3節前の下関から「3連続優出&2V」と、完全に勢いに乗った。「29回目」の優出で初優勝と少し時間は掛かったが、今年は2月の「近畿地区選手権(尼崎)」でG1初優出も達成。さらに「5期連続」でA1級をキープしているとおり、着実に実力を付けている。レベルの高い「機出し手腕」に加えて、アウトからのレースも巧い権藤は、まだ「伸びシロ」を残しているし、今後は記念戦線での活躍を期待したい!
最後に、自身初の優出は「銀メダル」に終わったが、内山の頑張りも称えたい。今節は「節イチパワー」の恩恵が大きかったが、F2休み明けの緒戦ということ感じさせない好レースを連発して、場内のファンを唸らせた。なお、自信を付けた江戸川の「フレッシュルーキー」は次節(大江戸賞8/16~)にも参戦予定で、再度の奮闘を誓って乗り込んで来る! |