【優勝】芹澤克彦(3990・静岡)「第33回東京スポーツ杯」の最終日は序盤戦こそ荒れ気味の水面だったが、徐々に風も収まり、ラストの優勝戦はこれ以上望めないほどの絶好水面でレースが行われた。
しかし、レースの方は大波乱の結末に…。
圧倒的な人気を背負ったインの高橋勲が1Mを先に回ったが、バック線半ばで無常のFコール。高橋は、差しを決めて直線先行していた2号艇の芹澤克彦を2Mで差し返したものの、この時点でフライングを自認して戦線離脱。これで繰り上がった芹澤のVがほぼ確定した。
後続も、外をツケ回った原田秀弥(5号艇)と、カド2番差しの淺香文武(4号艇)がそれぞれ繰り上がったが、2周1Mで原田がターンを漏らし、浅香が2着に浮上した。
終わってみれば、フライングに散った高橋以外の5選手も、揃って「ゼロ台」の踏み込み。激烈なスリット合戦となったファイナルの幕が閉じた。
勝った芹澤は、昨年7月の平和島以来、約1年ぶり(通算12回目)の優勝。前日のインタビューで「江戸川では乗りやすさを感じたことがあまりないけど、今節は乗りやすい。だから、不安なくレースに行けている」と話していた。自身のリズムも最高だったが、機力の後押しも大きかった。
なお、芹澤がタッグを組んだ「66号機」は、今回が初降ろしとなる完全な新機だが、うねりや引き波を越えるパワーが抜群で、これから先も誰が引くのか、常に注目しておきたいモーターだ。
また、今節を牽引した高橋の「40号機」が好素性なのは確実だが、その他にも「59号」「60号」「51号」の3機は、伸び系統がとにかく凄い!特に「59号機」は、前節(59周年)の中田竜太&今節の横川聖志ともに“節イチ”の仕上がり。まだ新機の2節目で少し気は早いが、「エース機」と言っても差し支えないパワーを誇示している。 |