【優勝】藤原菜希(4627・東京)9月1日(日)「男女W優勝戦」(6日間開催・男女各2準優制)の女子優勝戦が行われた。
21年5月以来となる同シリーズは台風の影響により通常通りの開催が危ぶまれた。だが初日の第7R以降が強風高波浪による水面状況悪化での中止・打ち切りとなった以外は無事に実施。男子優勝者・女子優勝者それぞれが決定し、当初の日程通りの熱い6日間となった。
女子の優勝戦1枠には藤原菜希。予選最終日で同率首位に並んでいた前田との争いを制してトップに。準優もコンマ0台のスタートから外艇をシャットアウト。強力な行き足を武器に己の持ち味を発揮して、ファイナルのポールポジションを掴んだ。
2枠からは前田→大橋→薮内→中澤→喜井の並びで優出。女子のベスト6は気配拮抗で、薮内・中澤が藤原と似た特長で良質な行き足。大橋は軽快な道中優れた足色。準優まで全3連対の喜井が段々と実戦系に良化。前田が特長なくやや後手と言った処。
最終日は第2Rより安定板装着、後半第7R~第9Rまでは周回短縮の2周戦。水面状況回復した第10Rからは再び3周戦に戻り男女とも優勝戦は1800m、板着きでのファイナルバトルとなった。
男子優勝戦と同じく緩やかな下げ潮と追い風の水面状況。この女子優勝戦はチルト1.5度に跳ねて来た薮内のカド戦が展開のキーに。S展では藤原もかなり力あるスリット気配を見せて気合十分と言った処。
本番も123/456の3対3、枠なり進入からその気合ままに藤原がコンマ09・トップタイミングで強烈なスタート。前田・大橋がややへこむ態形となり攻め込むかと思われた薮内だったが、絞れずに1Mは外を回るだけに。
藤原があっという間にバックストレッチは先頭へ抜け出して優勝への一人旅。男子優勝戦とは打って変わり激戦となった連下争い。差した前田に、捲り差し狙った大橋・中澤、外回りとなった薮内、最内を突いた大外枠の喜井でバックは混戦。
最内突いて押し上げて来た喜井を前田が差し返し1周2Mはやや優位に。ここで薮内と中澤が後手を踏む形となり後退。前田に追いすがる喜井・大橋だったが2周1Mで回ったところでは艇間離されて2者での3着争いに。
2周2Mで喜井を先に回して差し返した大橋がリード。3周1Mでは喜井が大橋の内に潜り込もうと執念見せるもこれは包んでかわされて勝負あり。結果1-2-3(11.3倍・2番人気)の本命決着で女子優勝戦も幕を閉じた。
今節は強力な行き足を武器に、自身のストロングポイントであるスタート力をラストも最大限発揮した藤原。今年は3度目のV、通算では9つ目のタイトル獲得。そして江戸川での初優勝となり、またひとつステップアップとなった。
近況は6点台後半の勝率で安定している藤原。残り約2ヵ月となった2025年前期の適用勝率審査期間だがキャリアハイ勝率をマークできる位置につけている。次節の出場予定は大村での「オールレディース競走」でその後も続く女子戦での戦い。
スタートの難しい当地水面でも真価を発揮して、最高の仕掛けから優勝を掴み獲ったことは今後も大きな自信となる。年間V4が藤原自身の最多V記録だが今年での更新も射程圏内。キレッキレのSから見る者魅了し勝率・年間V数ともに塗り替えて行くであろう藤原の今後が楽しみだ。 |