【優勝】野中一平(4850・愛知)6日間シリーズの「レース場前コンビニオープン記念」は、節間を通して水面が大きく荒れることもなく、当初の予定通り27日(金)に優勝戦が行われた。
なお、5日目の「同枠戦」&「準優戦」は、1号艇の野中一平(予選1位)・松田祐季(予選2位)がともに連勝ゴール。その結果、準優戦までの9走を「8勝&2着1本」という“準完全Vペース”を保った野中が、ポールポジションの1号艇から“デビュー初V”を目指すラストバトルになった。
その最終日は、終日「4m/s」前後のホーム「向かい風」が吹く一日。それに対して、優勝戦の時間帯は風向きと逆目の「上げ潮」だったが、風が右斜め前方からの「北東の風」だったため、波長は小さく、まずまずの水面コンディションの下でレースが開始された。
そして迎えたレースの方は、1号艇の野中が大一番でも快心のトップS(0.05)を決めてきた。スリット後は、2番手S(0.11)だった4号艇の塩崎桐加が覗いてきたが、野中は難なく先マイに成功。バックストレッチでも力強く舟足を伸ばして、念願の“初V”を確定させた!
一方の次位争いは、「捲り差し」を狙った塩崎を、絶妙な巧旋回でカットして差し込んだ松田(2号艇)が順走の形。松田は2Mも後続艇を外マイで振り切ると、その後もミスなくターンして2着に入線した。
そして、2番差しの大平誉史明(3号艇)が、2周1Mで小林泰(6号艇)を捌いて3番手に浮上。3周目のバックストレッチでは、快速に物を言わせて追い上げてきた塩崎に猛追されたものの、最終2Mを冷静に回し切って大平が3着を死守した。
さて、圧巻のピンラッシュで“初V”を「準パーフェクト」にて達成した野中。優勝戦終了後には、杉山正樹をはじめとする愛知支部の先輩達に担ぎ上げられ、喜びの水神祭。「1周2Mは緊張してハンドルが切れなかった」と苦笑いを浮かべつつも、「最高です!足は完璧でしたし、Sも自信持って行けました」と、ずぶ濡れになりながら喜びを爆発させた!
その野中は、115期の栄えある「やまとチャンプ」。デビュー3期目に痛恨の「F2」を犯したことで、回り道を余儀なくされたが、その後は着実に軌道修正。自慢の「S力」を前面に押し出した気っ風のいいレースを展開して、初のA2級昇格を決めると、自身「5回目」のファイナル進出にして、ついに栄冠を勝ち獲った!
「A1級になって、もっといっぱい優勝するのが目標です。ポンポン勝って追い付きますよ!」と今後の抱負を語った野中。その野中が「追い付きたい」のは、すでにG1戦(今年の九州地区戦)を制し、トップステージでバリバリ活躍している同期の出世頭・仲谷颯仁だ。
過去1年間の平均STが「0.12」の野中は、今節10走の平均STも脅威の「0.07」と天性の“S勘”を持っている。実戦経験を積み、鍛錬を重ねれば実に楽しみな逸材で、先を行く仲谷にも追いつけるはず。今後も愛知支部が誇る“スタート野郎”のレースに注目していたい! |