【優勝】永井彪也(4688・東京)台風5号の接近によって、最終日の開催が一日順延された「G3第26回アサヒビールカップ」は、8月9日(水)に優勝戦が行われた。
そのラストバトルは、大阪・香川・東京の各支部から2名ずつがエントリーした“3支部決戦”となったが、特に向達哉(1号艇)と木下翔太(2号艇)の「大阪コンビ」が内枠を占拠した。
また、最終日は朝から「5m/s」前後のホーム「追い風」が吹いていたが、11Rが終了するやいなや、突然「にわか雨」が降り出すとともに、風も真逆の「向かい風」に変化。さらには高温・多湿の気象条件も相成って、S展示の時点からスロー勢の起こしが非常に鈍く、波乱ムードのV決戦となった。
そして迎えた本番レースでは、スロー枠の3艇(向・木下・森高一真)が、Sでいずれも「コンマ30台」と大きく立ち遅れた一方、カド発進の永井彪也(4号艇)がダッシュの利いた1艇身残し(コンマ15)の快ショットを決めた。永井はそのまま内3艇を一気に絞り込むと、差し勢も完全に封じての“捲り圧勝劇”で早々と「V」を確定させた!
永井が1Mであっさりと決着を付けたことで、焦点は2・3着争いに絞られたが、永井マークの位置から捲り差しで続いた塩田雄一(5号艇)が、2Mで内を突いた堤健一(6号艇)を冷静に捌いて2着に入線。
そして、捲られながらもインで残した向が、2Mで堤を差して3番手を走っていたが、最終2Mで痛恨の旋回ミスを犯し、ターンマークに接触…。その結果、後方を走っていた木下が外マイで向と堤を交わすと、大逆転で3着に入った。
さて、前回4月の当地ゴールデンウィーク開催(ゴールデンカップ)に続いて、見事“江戸川連覇”を達成した永井は、その時と同じ「64号機」を手にする“強運”ぶりを発揮。安定板が装着された5日目の準優勝戦に限れば少し気配が落ちていたが、予選道中とV戦の足は完璧だった。
ちなみに「64号機」は、須藤博倫にG2戦V(江戸川634杯)をもたらした他、ここまで9節使用して未だに6着が「1本」しかなく、全ての足が三拍子揃った正真正銘の“エース機”だ。
今節の永井も前回戦と同様に、その強烈なパワーを余すことなく引き出して、前検日に宣言した「(副賞の)アサヒビール1年分を獲りにいきます!」を有言実行するとともに、優勝賞金「200万円」も獲得した。
なお、今後の永井は、多摩川のお盆シリーズを走った後、いよいよ若松のボートレースメモリアルで“SG戦デビュー”を果たす他、多摩川63周年記念・蒲郡ヤングダービーと、トップステージでの戦いが待っている。
初のA1級で迎えた今期は少し調子を落としていたが、今回の優勝でリズムが一気に好転するはず。絶好の流れで、大舞台に乗り込んで行けることだろう。最近のSG戦線で苦戦を強いられている東京支部の“希望の星”になれるか!? あくまでもチャレンジャーの立場だが、自身の力を120%発揮して、全国のボートレースファンに“永井彪也”の名前を売ってもらいたいところだ。 |