【優勝】浮田圭浩(4202・岡山)級別新期【1節目】の「東京健康ランド・まねきの湯カップ」は日程通りに4日間の「予選」と「準優勝戦」が終了して、11月7日(日)にファイナルの優勝戦が行われた。
当節は「2連対率上位」のモーターが全て使用されたため、機力の「上下差」がかなり大きく、予選を突破した選手の多くがその「上位機」とのタッグだった。なお、予選トップの永井源は準優【12R】で3着となり、V戦は5枠回りになったのに対し、2位通過の浮田圭浩は準優【11R】を危なげなく逃げ切って、V戦の絶好枠を手にした。
その他、準優【12R】を4カドから差し抜けて波乱を演出した伊藤雄二と、地元主砲の作間章がベスト6入り。さらに、渋谷明憲&濱崎誠の大阪勢もファイナル進出を果たした。
そして、迎えた最終日は終日ホーム「向かい風」が吹いたが、11R辺りから急激に逆目の「上げ潮」が強まってきた。それに伴い水面が若干波立ってきたため、優勝戦は万全を期して安定板が装着された。
レースの方は、4カドの渋谷がトップS(0.18)で飛び出したのに対し、スロー枠の3者が後手を踏む格好。特に、伊藤(2枠)と作間(3枠)が「コンマ30台」と完全に立ち遅れたため、インの浮田にとっては最悪とも言える「中へこみ」のスリット隊形になった…。
しかし、スリット後にグイグイ伸び返した浮田は、「捲り差し」にチェンジした渋谷の差し場を封じて渾身の先マイ。その一方で、5コースから永井が猛然とフルターンで攻めたが、バック線の内々を伸びた浮田が逃げ態勢に持ち込んだ。
続く2Mも、浮田は冷静な旋回で永井の「差し」をカットして差を広げると、この時点で浮田の「V」が確定的に。後続は永井がそのまま2着に入線し、2周2Mで先行艇の引き波に乗った伊藤を捌いた作間が3着に入った。
さて、浮田にとっては最悪な「中へこみ隊形」で一時は「絶体絶命」に見えたが、最後に物を言ったのは相棒(35号機)の底力。加えて、浮田自身も勝負処の1周1Mを完璧に立ち回って栄冠を掴み獲った!
その浮田は、「デビュー初V」を飾った2019年8月(浜名湖)以来、約2年ぶり「2回目」の美酒。過去に「6本」しかフライングを切っていない浮田の主戦法は「差し」で、コーナー戦の比重が高いタイプ。そのため、どちらかと言えば1着より2・3着が多い「連下型」だが、猛烈に機が噴いていた今シリーズは節間「5勝」の荒稼ぎ。それとともに、随所に持ち味である「粘り強さ」を発揮して、付け入る隙のないレースを見せた!
なお、来期(※2022年1月以降)はB1級陥落が決定している浮田だが、級別新期の初戦を「オール3連対」での優勝と、A級復帰へ向けて最高の滑り出しを切った。今後は鳴門・宮島・児島と走り慣れた中四国地区を転戦した後、「江戸川連覇」を目指して12月の2節目(レストラン笑和・毎日何かが100円カップ)に再登場する。 |