【優勝】渡邉俊介(4467・愛知)2015年の2節目となる「BOAT Boyカップ」は、愛知の新鋭(101期)渡邉俊介の鮮烈な“初優勝”で幕を閉じた。 優勝戦は、インで人気を集めた金子龍介と5号艇・正木聖賢の仕掛けが早く、ともに「コンマ09」のトップスタート。スリット後に伸びた正木が絞って捲りに行こうとしたが、一つ内の宇佐見淳(4号艇)が激しく抵抗。金子もこのダッシュ両者を警戒しすぎたか、1Mのターンが大きく流れてしまう…。その隙を逃さず、大外からスピードを乗せて捲り差した渡邉が巧く抜け出し、そのまま先頭で周回を重ねた。 2着争いは、インで残した金子が2Mで振込み気味に失速。そこを差して捕らえた正木がホームで一旦は抜けたが、2周1Mで金子が素早い切り返しで正木の懐に飛び込み、再逆転した。 一方、2番人気だった2号艇の竹本太樹と、当地G1戦の優勝歴もある3号艇の柳沢一は、1Mで包まれて終了。見せ場を作れなかった。 さて、少し遅めの“初夢”を成就させた渡邉は、昨年の5月に続いて当地は連続優出も、前日のインタビューでは景気のいいコメントが一切聞かれず、「足は特長がなくて、ギリギリ中堅…」と語っていた。しかし、「ここまでの失敗を踏まえて、調整をやり直す!」とも話しており、その最終調整が“大吉”と出た感じで、レース直前の展示では気配が一変していた。 それにしても、ただでさえ勝つのが難しい6コースからの初Vだけに一段と価値があり、デビューして7年2か月、通算12回目の優出で嬉しい嬉しい初優勝を成し遂げた。 なお、師匠である原田幸哉には、「毎レースが優勝戦だと思って走れ」と新年のアドバイスを受けたそうだが、その言葉どおりに、一走一走を大事に一生懸命に走っていた渡邉。早速、師匠に恩返しの吉報を届けられる。 予選道中は8走して3連勝式に絡めなかったの1回だけ。その一方で、優勝戦に駒を進めてもおかしくなかった実力者や、機力抜群の選手たちが次々と戦線を離脱するという、渡邉にとっての“ツキ”もあったが、その流れの良さを生かし切って6番目でファイナルに滑り込んだ。 また、今回一緒に走った柳沢は同門の先輩で、目の前で成長した姿を見せられたのも良い思い出になるはず。今期のアベレージは6点を超えており、確実に力を付けているが、来期のA1級昇格も十分に可能。今度また江戸川へやってくる時は、更に力を付けて乗り込んでくるに違いなく、次回の走りが楽しみだ。 |