【優勝】飯山泰(3940・東京)6日間シリーズ(2準優制)の「第20回関東日刊紙ボートレース記者クラブ杯」は、3/2(火)が強風高波浪のため中止・順延となり、一日遅れの3/7(日)に優勝戦が行われた。
まず、今シリーズを力強く牽引したのは、地元主砲の飯山泰で、予選を断トツの1位で突破すると、5日目の前半戦(※8R一般戦)も緩めることなくフルショットの「大外捲り」で圧勝。そして、第一関門の準優勝戦をインから押し切ってV戦の1号艇をガッチリと手にした!
その飯山が勝った準優【12R】からは、乙津康志(2着)・前沢丈史(3着)と地元の東京支部勢がベスト6入り。一方、予選を2位で通過した渡邉英児は、先に行われた準優【11R】で2着となり、V戦は3枠回りに。その【11R】を「捲り差し」で制した白井友晴と、3着に入線した渋谷明憲が優出切符を掴んだ。
そして、V戦は「向かい風」+「下げ潮」の好コンディションの下でレース開始となり、インの飯山が渾身のトップS(0.11)を決めてきた。対して、他の5者はいずれも「0.15近辺」のSTだったため、スリットに段差が付くこともなく、「イン有利」の隊形で勝負処の1Mを迎えた。
その1Mは、2コースから外をツケ回った白井が、旋回の初動でバウンドして外を遮断する格好となったため、その隙に飯山が悠々と先マイ。さらに、スピードを乗せた「捲り差し」で艇間を割った前沢(5号艇)と、カドから差した乙津(4号艇)が飯山に続いた。
続く2Mは、逃げ態勢を築いた飯山が楽に先取りした一方で、乙津を冷静に捌いた前沢が2番手に浮上。その後は、先頭を走る飯山の動きがとにかく硬く、経済コースの内々をクルクルと回った前沢が飯山に接近。飯山は最終2Mも大事に回り過ぎて、差した前沢に肉薄されたが、何とか飯山が1着でゴール。前沢は2着で、3着に乙津が続いて、東京支部勢が上位を独占した。
さて、楽勝とは言えない飯山ではあったが、当地では2016年4月(日刊ゲンダイ杯)以来、約5年ぶり「8回目」の美酒。なお、V戦の道中は「初V」が懸かる若手選手のようにハンドルワークがぎこちなく、見ているファンをハラハラさせた。それでも、「2連敗中」だった当地V戦「白カポック」での勝利に、本人も心底ホッとしていることだろう。
その飯山は、最終的に節間9走を「7勝&2着2本」の「オール2連対」で駆け抜けた。その内容も素晴らしく、7勝の内、6勝が自力の「逃げ」&「捲り」での勝利。「スリット足」と旋回直後の「加速力」が桁違いに強烈だった!
ちなみに、飯山は今期(※昨年11月1日以降)に入って、実に「5回目」の江戸川参戦だったが、「月1ペース」で当地の水面を走っているアドバンテージは絶大。また、節間2度のイン戦で飯山に後塵を拝した杉山正樹が「飯山さんのスタートは凄過ぎる…」と嘆くほど、水面コンディションに関係なく、質の高い「S」をビシバシと連発していた。
最後に、前走地(多摩川)の「関東地区選手権」で久々の「G1戦優出」も果たした飯山は、勝率も「6.54」まで上昇。今のところ、当地の斡旋予定はないが、次回参戦時も飯山らしい「攻めの走り」で、ファンの期待に応えてくれるはずだ!
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