【優勝】西山貴浩(4371・福岡)3月17日に行なわれた「第13回関東日刊紙ボートレース記者クラブ杯」の優勝戦は、インから西山貴浩が逃げ切って自己通算「12回目」、江戸川では初となる優勝を達成した。
スタートで清水敦揮(3号艇)と打越晶(5号艇)が遅れたのに対し、インの西山はレース前に掲げた目標どおり「コンマ10」のジャストタイミング。カドから仕掛けてきた深谷知博の捲り差し、2コースから差した若林将を寄せ付けず、堂々と逃げ切った。「特に行き足がいい」とエンジンの仕上がりにも太鼓判を押していた西山は、「あとはヘマをしないように走るだけ!」と話していたが、エンジンパワー・コースの利、そして集中したスタート&ターンと、非の打ちどころがない内容で勝ち切った。
一方、激しかったのが2着争いで、アウトから握った6号艇の永嶋裕一は、BSでは2着まであるかの勢いだったが、2Mで痛恨の振り込み自滅…。その後は、道中で清水を競り落とした深谷が2番手を走る若林に猛追し、最終の2Mでは先マイ。しかし、これを若林が冷静に差し返して2着を死守した。
惜しくも3着止まりだった深谷だが、道中の捌き合いでは、名うての江戸川巧者で知られる清水に競り勝って見せ、これまで実績の乏しかった江戸川で大いにアピールした。また、スタートに失敗しながらも一時は3着争いに加わった清水も、道中場内を沸かせ、当地巧者の面目は保った。
さて、優勝した西山はゴールの瞬間に小さくガッツポーズした後、ウイニングランでもファンの方に深々と一礼するなど、余程嬉しかった様子。去年の4月に参戦した時は(今回以上の好仕上がりを見せて)同じく1号艇で優勝戦に乗りながら、道中で競り負けて2着惜敗。結果的にこの時に優勝していれば、SGボートレースクラシック(尼崎)への出場権利が得られていただけに、今シリーズは前検日からリベンジに燃えていた。
ちなみに、今回優勝を飾った17日は、奇しくもボートレースクラシックの前検日。本来ならそのSG戦に出場していたはずだろうが、借りのあった江戸川でキッチリと“けじめ”を付けた。 |