【優勝】藤山雅弘(4578・大阪)2021年ラストシリーズの「第44回京葉賞・トータリゼータエンジニアリング杯」は、冬場特有の向かい風(北西風)が強く吹いた日もあったが、潮回りが順目の「下げ」基調であったため、日程通りの12月29日(水)に今年最後の優勝戦が行われた。
なお、予選を牽引したのは、初日を「連勝」で滑り出した藤山雅弘&小池修平に、中澤和志・本橋克洋など。しかし、年間「V6」へ気合十分だった小池は、3日目に不良航法(-10点)を取られてセミファイナルの準優戦は5枠回りに…。
ちなみに、2つの準優戦は、ともに1号艇(11R本橋・12R中澤)が勝利。その結果、節間「オール3連対」にまとめた予選1位の中澤がV戦の絶好枠を獲得。2位通過の本橋が2号艇に収まった。
その他、計5名のA1級を擁した「大阪軍団」からは、藤山雅弘・西村拓也がベスト6へ。さらに、地元の東京支部からは後藤盛也と、悲願の「初優出」を決めた田邉亮蔵が6強入り。なお、前記した小池は準優「5着」で年間「V6」の夢は潰えた。
そして迎えた最終日だが、前日の時点では南風(追い風)が強まるとの予報だったが、良い意味でその予報は外れ、一日を通して穏やかなホーム「向かい風」が卓越。そして、V戦の時刻は最高の水面コンディションでレース開始となった。
その優勝戦は、3コースから会心のトップS(0.13)を決めた藤山が、スリット後にググっと足を伸ばして「捲り」一閃。旋回時の「返り」も抜群に良く、バック線で後続を突き放して一人旅に。続く2Mを爽快に回し切った時点で、早々と藤山の「V」が確定的となった!
一方、後藤(4枠)は「捲り差し」を狙ったが、行き場を塞がれて入れず…。結果的に内枠の中澤・本橋が小回り戦で残し、中澤が2Mで本橋と田邉(6枠)を冷静に捌いて2着で、本橋が3着に入線した。
さて、今シリーズの藤山は、序盤の2日間を「3戦全勝」で滑り出した。その後はポイントを伸ばせずに、予選は結局3位通過だったが、今節はプロペラ調整がバシッと嵌り、機歴一息の相棒(14号機)を早々と「上位級」に仕上げた。前日の準優戦こそ少し気配を落としたが、V戦では好足が見事に復活。最高の仕上がりで、会心の「捲り」を炸裂させた!
ちなみに「江戸川初制覇」を飾った藤山は、今回が当地で通算「7回目」のファイナル進出とコンスタントに優出回数を積み重ねていた。波が出てもある程度は乗りこなしてくるし、それにも増して、若干「伸び寄り」の調整が江戸川水面にフィットする感じで、常にモーターを出してくる印象が強い。
また、弟の翔大(104期)は最強の「伸び仕様」が各地で猛威を振るい、今年「V7」と大ブレイクを果たしたが、「伸び捲り」に拘る弟に対し、兄の雅弘は「スピードターン」が最大の武器で、フルスロットルから繰り出される「捲り」&「捲り差し」の破壊力は満点。来期(※2022年前期)はA2級に陥落するが、彼のポテンシャルを考えれば1期でA1級に返り咲くはずだ! |