【優勝】三井所尊春(4101・佐賀)3日目の7月22日に梅雨明けを迎え、シリーズ後半は夏本番の猛暑の中で開催された「第14回さわやか杯」。その優勝戦が、良好な水面状況(南寄り4mの追い風+上げ潮10cm)の元、予定どおり25日に行われた。 レースは、トップスタートの横澤剛治(3号艇)が「コンマ12」、大外の眞田英二は僅かに後手を踏んだが、残る4人は1艇身(コンマ15)近辺の踏み込み。スリットはほぼ横一線となり、こうなると三井所尊春(1号艇)の独壇場だった。インから力強く足を伸ばし、握って攻めた横澤を楽に受け止めて余裕の先マイ。バック直線では、後続艇を引き千切っての逃げ圧倒劇で締めた。 焦点は2着争いに絞られ、先攻めの横澤と小さく差した芝田浩治(2号艇)、カド2番差しから足を伸ばした伯母芳恒(4号艇)の攻防に…。1周2Mを内から回りに行った伯母を差し捌いた芝田が、2周1Mで横澤・伯母の両者を完全に振り切って2着を確保。また、3着には伯母が粘った。 優勝した三井所は、初戦となった初日メインの「江戸川選抜」こそ惜しい2着に終わったが、2日目以降は優勝戦まで無敵の8連勝で“準完全V”を達成! その快進撃の原動力となったのは“鬼足”の域に達していたモーター(26号機)のパワーで、前日のインタビューでは「去年の記念(当地58周年・優出2着)は伸びだけだったが、今回の方がエンジンは仕上がっている」と、自信満々に言い切っていた。実際、優勝戦前のスタート特訓でも、インから別次元の伸びを見せ、これを見た人は誰もが「負けようがないな…」と思ったことだろう。 なお、三井所はこれが通算「27回目」の優勝。特別競走(G2・MB大賞も含む)の優出も「9回」を数え、昨年は11月の津チャレンジカップでSG初優出(4着)も果たしている。 一時は内コースに拘った時期もあったが、今は“自在派”に再転身。今節もそうだったが、伸びが付きにくい現在のモーター、そしてペラ制度において、直線の伸びを引き出す調整に長けている選手の一人だ。今後も佐賀の大先輩・上瀧和則(現選手会会長)や深川真二らと同様、“1着に拘る走り”に期待したい。 |