【優勝】茅原悠紀(4418・岡山)「第26回全国ボートレース専門紙記者クラブ杯」の優勝戦は、激烈パワーを前面に押し出して今シリーズを席巻した1号艇の白水勝也に人気が集中したが、鋭いターンで2コースから鮮やかな差しを決めた茅原悠紀に凱歌が上がった。
茅原は、1月の三国タイトル戦以来今年2回目のV。また、江戸川は2回目、自身通算では12回目の優勝となった。
レース展開は、イン発進の白水が「コンマ07」のトップスタート。外から伸びて行く艇もなく、楽勝かと思われたが、握って行った山本修一(3号艇)のモーター音が聞こえたのか、僅かに牽制気味のターンになってしまい、先マイのハンドルがやや流れた…。
その隙を逃さなかったのは茅原(2号艇)で、ブイを舐めるような“絶妙な差し”が入った。戦前は「差しても、回った後が白水さんとは違うから…」と弱気だったが、寸分の狂いもない見事なターンで優勝をモギ取った。
一方の白水は、2番差しから足を伸ばした竹本大樹(4号艇)を2Mでしっかりと捌いて次位は確保したが、悔し過ぎる2着。江戸川9回目のファイナル進出だった白水の当地初Vは、またもやお預けとなってしまった。
さて、勝った茅原は、前々回(2013年4月・サンスポ杯)以来、当地2回目の優勝。また、前回7月のG1・開設58周年記念でも準優まで駒を進めるなど、江戸川水面を完全に手の内に入れている。
昔から数多くの江戸川巧者を輩出している岡山支部(現役では平尾崇典・柏野幸二が代表格)だが、茅原はそれらの先人達にヒケを取らない乗りっぷり。また、上の舞台(G1・SG)でも十分に太刀打ちできる絶対的な“旋回力”の持ち主だ。
直後のSG・第49回ボートレースクラシック(総理大臣杯・尼崎)の出場権利がないのは残念だが、5月に福岡で開催されるSG・第41回ボートレースオールスター(笹川賞)にはファン投票で選出され、出場権利を獲得(3年連続3回目)。岡山のエース格と認識されている証拠で、自身も年々着実にステップアップしている。今年は真のトップレーサーに飛躍する大切な一年になるだろう。 |