【優勝】永井彪也(4688・東京)令和2年の江戸川開幕戦である「第38回新春金盃・だるま家カップ・スタ展10時10分!」は、節間を通して比較的水面コンディションに恵まれ、日程通りの1月6日(月)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、前日(4日目)に実施された2つ準優勝戦は、1号艇の前沢丈史(準優11R)・永井彪也(同12R)がいずれも逃げ切ったため、予選トップ通過を果たしていた永井が順当にV戦の1号艇を手にした。
一方、江戸川通算「299勝」で乗り込んできた石渡鉄兵は、予選5走を「2着4本&3着1本」と堅走したが、まさかの未勝利…。それでも、予選を4位で通過すると、準優戦もキッチリ「2着」で優出して“江戸川テッペイ”の意地を見せた。なお、その石渡にとっては「江戸川300勝」+「金盃4連覇」の偉業が懸かる大一番となった。
その他、村田修次・福来剛・奥平拓也の3者が準優戦を突破。従って、今回の新春金盃は、2016年の第34回大会以来、4年ぶりに「オール東京支部」でのラストバトルとなった。
そして、緩やかな「向かい風」+「下げ潮」という好コンディションの下でレース開始となったが、大外の奥平(0.14)除いた5選手が、いずれも「ゼロ台」で飛び出すハイレベルな“スタート合戦”となった。ただ、スリット線は「横一線」に近く、強烈に伸びる艇もなかったため、「内有利」な隊形で勝負処の1Mを迎えた。
その1周1Mを「全速捲り」で攻めたのは石渡(3号艇)だったが、インの永井は冷静な「併せマイ」で1Mを力強く先制ターン。旋回後も鋭く加速した永井は、バック線の半ばで石渡との差を広げると、続く2Mもスムーズに回し切って、早々と“V”を確定させた!
一方、1Mで差しに構えた前沢(2号艇)は、石渡の引き波に乗って若干後手を踏む形になったが、バック線に向くとグイグイ舟足を伸ばした。なお、2Mでは石渡が前沢を捌いたかに思われたが、機力に勝る前沢は、ホームストレッチで石渡を突き放した。その後も、石渡が前沢を追撃したが、前沢が2着を死守。石渡は3着で幕を閉じた。
さて、文句なしの“圧逃劇”で、新春金盃「初出場&初V」を達成した永井。当地では2017年4月の「ゴールデンカップ」と同年8月の「G3アサヒビールカップ」を、ともにエース機とのタッグで“連覇”した過去があるが、今回はその時以来の、江戸川では約2年半ぶりとなる久々の美酒だった!
その永井、シリーズの序盤はパワー上位の「28号機」に“おんぶに抱っこ”の状態で、素性の良さだけでポイントをまとめていた印象。しかし、本腰を入れて調整に着手した3日目辺りから如実にパワーアップ。準優後のインタビューでは「出足系でいい状態。上位の一角に入りますね!」と同機のパワーを“最大限”に引き出せたことが、ラストの“完勝劇”を呼び込んだ!
ちなみに、昨年は9月のプレミアムG1「三国ヤングダービー」を制して、全国に“彪也”の名を売った永井。さらに、年末もびわこの一般戦でVを飾ると、“SG初優出”を果たした「住之江グランプリシリーズ」でも大外から“準V”と、今や「東都のエース格」に成長を遂げた。
「年末の18人を目指したい!」と永井が高々と2020年の目標に掲げるのは、地元・平和島開催の「グランプリ」出場。「調整力」に加えて、ターンの“斬れ味”にも凄みが出てきただけに、今後の「G1ロード」はもちろんのこと、3月の大一番・平和島「SGボートレースクラシック」でも更なる飛躍を期待したい! |