【優勝】鶴本崇文(4384・大阪)6日間シリーズ(2準優制)の「ういちの江戸川ナイスぅ~っ!カップ」は、台風16号接近のため10月1日(金)に実施される予定だった初日が中止・順延となり、一日遅れの10月7日(木)に優勝戦が行われた。
なお、予選トップ通過を果たしたのは、大阪支部の鶴本崇文。その鶴本は、第一関門の準優【12R】も逃げ切って、V戦のポールポジションを獲得。一方、先に行われた準優【11R】は、中田達也が「2コース差し」で勝利。近況絶好調の中田がV戦の2枠を確保したのに対して、予選2位の浅見昌克は準優2着で、V戦は3枠回りとなった。
その他、ファイナル進出を果たしたのは、川崎智幸・里岡右貴・野村誠の3者。その結果「オール遠征勢&A級選手」によるラストバトルとなった。
そして迎えた優勝戦はハイレベルな「スリット合戦」となり、中でもトップS(0.05)を決めてきたのは、鶴本(1号艇)&里岡(5号艇)の2者。勝負処の1周1Mは、若干へこみ気味だった3コースの浅見が「全速捲り」で攻めたが、鶴本がガッチリ受け止めて先マイに成功。旋回後の足色も抜群だった鶴本は、バック線で後続との差を広げて「V」を確定的なものにした!
よって、レースの焦点は「2・3着争い」に絞られたが、続く2Mで大きくターンが膨れた浅見は圏外に去った一方、中田の内懐をグリっと回った川崎が2番手に浮上。ただ、2Mでターンマークに接触した野村(6号艇)が転覆して態勢は決し、2着に川崎、中田が3着に入線した。
さて、勝利した鶴本は、2018年12月の浜名湖以来約3年ぶりの美酒で、節目となる通算「10回目」の優勝。自身は典型的な「自在派」で旋回技術のレベルも高いが、V戦1号艇では「2連敗中」だった。そのため、準優後のインタビューでも「江戸川はS一撃も決まる場だし、油断はできない」と気を引き締めていたが、ラストは完璧なレース内容で1番人気に応えて見せた!
ちなみに、当地は2018年10月にG2戦(江戸川634杯)を制して、自身初の「特別タイトル」を獲得した水面。「基本的に(江戸川は)得意ではないし、苦手意識すら感じる」とも話していたが、近況の当地戦においては「モーター抽選運」に恵まれていなかったのも事実。今回のように舟足が整っていれば、十二分に水面を乗りこなせることを実証したし、久々に「634杯覇者」の底力を示せた。
一方、V戦は「3着」に終わったが、中田に今シリーズの「敢闘賞」を進呈したい。2節前の海野康志郎が「次(江戸川に)来たら、このエンジンは引きたくない…」と漏らしていた低調な「19号機」に対し、なりふり構わずの姿勢で整備を敢行。その結果、V戦でも何ら見劣らぬパワーを引き出したことは賞賛に値する。
これで「5連続優出」とノリノリの中田は、11月の「日刊スポーツ杯」で江戸川に再登場する予定。1年8か月ぶりの参戦でも「難水面」に適応した気鋭は、調整面においても更なる前進が見込めるし、次回は「江戸川初制覇」も十分に狙えるはずだ! |