【優勝】柏野幸二(3436・岡山)2016年を締め括る「第39回京葉賞」は、最終日が予定されていた27日が強風高波浪のため中止順延となり、優勝戦は一日遅れの28日に行われた。 その最終日は北寄りからの強いホーム「向かい風」が吹き抜け、潮が「下げ止まり」となった5Rから安定板が装着され、逆目の「上げ潮」が入り始めた6R以降は2周戦に短縮された。 ただ、風は依然として強かったものの、優勝戦の時間帯は潮の流れが弱まり、水面状況が幾分改善された中で“大一番”の発走時刻を迎えた。 レースの方は、エース機「18号」の“強パワー”が火を噴いた! その頼もしい相棒とともに、センターから「コンマ17」のトップSで飛び出した柏野幸二(3号艇)が、瞬く間に内の2艇を絞り切って「捲り」一撃。外艇の差し場も巧妙にカットしての“圧勝劇”で有終の美を飾った。 その柏野をマークする位置で、展開絶好と思われた佐々木英樹(4号艇)は、インで残した麻生慎介(1号艇)に行き場を遮られて万事休す…。その1Mを判断良くツケ回ったのは前田将太(5号艇)で、その後のターンも危なげなく回して2着に入線した。 そして、懸命の小回りで残して3番手を走っていた麻生だったが、最終2Mでターンが大きく膨れてしまい、そこを差し込んだ地元の永井彪也(2号艇)が逆転して3着を掴み獲った。 さて、優勝した柏野は、前検日とともに準優後のインタビューでも「勝って(優勝して)エース機だったなと言えればいいね」と話していた。その一方で、今節は予選道中において2度回ってきた1枠戦をどちらも逃げ切りに失敗していた。 その際は「自分が下手なのもある…」と悔しさを露にしていたが、今節挙げた「4勝」全てが内側の艇を機力で捻じ伏せる「捲り」勝ちで、3日目の10Rには圧巻の“大外ガマシ”も決めていた。「出足」自体は上位とは言えず、確かに内向きの足ではなかったが、これぞ「18号機」という“伸びパワー”は、予選道中から唸りを上げていた。 また、今回が1年ぶりの参戦だったが、これで当地のV回数を「4」に伸ばした(江戸川での優出は通算17回)。当地巧者の多い岡山支部の中でも水面相性は抜群で、好走率は極めて高い。今節に限ればエース機の恩恵も大きかったが、終始積極的な姿勢を崩さなかったことが「V」を呼び込んだ! ちなみに、これで通算「4V」となった「18号機」だが、ここまで18節使用され、A級選手(A1&A2)が引き当てたのは7節のみ。ただ、その7選手が全て優出を果たしている。「19号機」や「56号機」も双璧のパワーを誇るが、やはり真のエース機は、この「18号機」で不変だろう。 |