【優勝】大池佑来(4468・東京)強風高波浪により2日目の開催が一日順延となった「外向発売所開設3周年記念・富士通フロンテック杯」の優勝戦が、8日(水)に行われた。目まぐるしく気象条件が変わった一節で、最終日はみぞれ混じりの雨が降る「極寒」の一日に。北寄りの「向かい風」もやや強く、終盤の11Rと12Rの優勝戦は安定板装着でのレースとなったが、現行モーターのラストシリーズをVで締めたのは、エース機「58号」とタッグを組んでいた地元の大池佑来だった。
レースの方は、カド発進の大池(4号艇)がダッシュを乗せた快心の踏み込み(コンマ04)。インの北野輝季も十分いい仕掛け(コンマ13)だったが、カド受け位置の3号艇・出畑孝典が立ち遅れ、2号艇の石川真二も仕掛け切れず、典型的な“中ヘコミ”のスリット隊形となった。大池が豪快に内を絞り込む一気の捲りを決め、1周バックの時点で早くも優勝が確定した。
インの北野は抵抗できる展開ではなく、1Mは着取りに徹するのが精一杯。大外からいいスタート(コンマ09)を決めていた桑原将光が外をブン回り、2M内々を突いて出たが、北野が外を回して2番手をキープ。その後も桑原は、江戸川巧者らしい粘っこい走りで北野を猛追したが、モーターパワーの差は否めず、快速仕様の北野が2着を守り抜いた。
勝った大池は嬉しい今年初Vで、通算では「6回目」の優勝。今節は予選前半を破竹の4連勝とシリーズリーダーの座に君臨…かと思われたが、ダッシュ枠2走の4日目に「5着&エンスト(責任外)」と一気にポイントダウン。事故で新ペラに換わったことも不安材料ではあったが、「これまで江戸川を走った中で、モーター自体は一番いい!」と絶賛のエース機パワーに変調はなく、優出を懸けたイン一発勝負の5日目と、ファイナルのカド戦を制し、これ以上ない締め括りとなった。
これで江戸川は、通算11回目の優出で「2回目」のV。自身初優勝を飾った2010年8月の「第19回アサヒビールカップ」以来、実に4年4ヶ月ぶりの当地栄冠。力強い波乗りと、状況に応じたクレバーなハンドリングで当地一般戦を走れば図抜けた安定感を誇る。今や“江戸川の顔”として認知される一人で、地元ファンの支持もかなり高い。
この後は、常滑62周年→平和島一般戦→津63周年と走った後、当地60周年(G1江戸川大賞)で再び江戸川に参戦する。今期は“一流”の証である「7点勝率」を残せそうな大池。期毎に一歩一歩進化を遂げており、腕を上げた今なら強豪相手のG1戦でも楽しみ。6月に行われる「G1江戸川大賞」の走りには“激”注目だ! |