【優勝】熊谷直樹(3200・東京)45才以上のベテラン選手が集まった「江戸川匠シリーズ」を制したのは、地元期待の1号艇・熊谷直樹だった。 その優勝戦は、強い追い風が吹く波水面。波高「40cm」で安定板が装着された2周戦だったが、そのような悪コンディションの中でも、インから「コンマ08」のトップスタートを決めて先マイに成功。その後、ホームで3号艇の加藤高史に詰め寄られはしたものの、強引に振り切って先頭を死守。自己通算「75回目」、江戸川では「12回目」の優勝を飾った。 2着にはそのまま加藤が入り、3着には最内を差した平岡重典(6号艇)が2Mで抜け出し、道中も粘り通した。 一方、2番人気に推されていた2号艇の打越晶は、スタートで後手(コンマ27)を踏んだのが致命傷となり、1Mで包まれて見せ場なく終了…。1Mで差した岡本慎治(4号艇)と中村裕将(5号艇)の両者もターンが流れ、バック線で後退した。 さて、優勝した熊谷だが、2日目まではスタートして下がるほどの酷い足だったが、度重なる本体整備で部品も頻繁に交換。この地道な作業が功を奏して、3日目から機力アップに成功。5日目の準優戦では、目の覚めるようなセンター捲りを披露して本領を発揮。その勢いで優勝戦の1枠もゲットして、勝機を確実に生かした。 今年の熊谷は序盤こそ振るわなかったが、7月の芦屋&8月の多摩川で優勝。そのどちらも“インV”だったが、今節もインからの速攻で美酒。勝てるコースではキッチリと優勝をもぎ取る逞しさを見せつけている。 江戸川での「匠」という称号を得た熊谷は、まだまだレース内容も若々しく、勝負どころでの肝が据わったスタートと思い切りのいいターンに衰えなし。今節は僚友の長岡茂一が優勝争いから早々と脱落したが、その分まで地元の期待を一身に背負っての走り。そして、序盤に機力劣勢で苦しんだ末の優勝だっただけに、嬉しさも格別だろう。 |