| 【優勝】齊藤優(4247・徳島)2017年度のラストシリーズ「第17回関東日刊紙ボートレース記者クラブ杯」は、26日(月)にファイナルの優勝戦が行われた。 今開催は現行のモーター&ボートの使い収めとなるシリーズだったが、長らくの間“大看板機”として君臨してきた「64号機」&「26号機」とタッグを組んだ佐竹恒彦(1号艇)と齊藤優(2号艇)の2者が、揃って内枠を占拠するラストバトルとなった。 その最終日は、全レースが「下げ潮」だったのに対して、逆目となる「追い風」が吹いたことで8Rに安定板が装着された他、水面コンディションがさらに悪化した10R以降は、2周戦でレースが行われた。そして、優勝戦も波高「25cm」という荒水面の下で、「度胸」+「腕っ節の強さ」が試される一番となった。 迎えたレースの方は、6艇がほぼ横並びのスリットになったが、インから力強く伸び返したのは佐竹。しかし、初動でハンドルが入り切らず、旋回が大きく膨れてしまった…。その空いた1Mを労せず差し込んだのは、2コース発進の齊藤だった。バック線を先頭で駆け抜けると、続く2Mも丁寧にターンマークを回り、この時点で「V」が確定した! なお、「捲り差し」から好位に浮上した宮西真昭(4号艇)と古結宏(6号艇)による2着争いは、1周2Mで宮西が優位に立ったが、続く2周1Mで宮西のボートが暴れたところを、渾身の「差し」を捻じ込んだ古結が逆転。最終2Mをしっかり回り切った古結が2着、3着には宮西が入線した。その結果、3連単の「2-6-4」は4万舟(47,820円・107番人気)の“大波乱”で幕を閉じた。 さて、壮絶な波水面を乗り切り、嬉しい“当地初V”を飾った齊藤は、2012年12月の芦屋以来、約7年ぶりとなる本当に久々の美酒。江戸川は2014年2月の(夕刊フジ杯)以来、4年ぶりの参戦だったが、難水面にいち早く適応。「26号機」の後押しが大きかったとは言え、初日から久々を全く感じさせない軽快なレース運びを披露した。 さらには、3日目の前半レース後には、プロペラの大幅な調整に着手した齊藤。これが奏功して、年間を通して“真のエース機”との呼び声が高かった「26号機」の猛烈なパワーを完璧に引き出した。「最後は26号機に花を持たせたいですね!」と意気込みを語っていたが、それを見事に有言実行して見せた。 また、齊藤は93期の「やまとチャンプ」で、デビュー当初は将来を嘱望された有望新人だった。当時の期待度を考えれば、伸び悩んでしまった印象は否めないが、「乗り方の悪さに気が付いて、今はターンを改良しているんですよ」と現状打破へ並々ならぬ意欲を示している。潜在能力の高さから、まだ「伸びシロ」はあるはずだし、この「V」を転機として飛躍できるか!? 今後の走りに注目したいところだ。 |