【優勝】永井源(4067・愛知)4日間シリーズの得点率制で争われた「第43回日刊スポーツ杯」は、3日目に若干波立った程度で、総じて水面コンディションに恵まれ、日程通りの8月21日(水)に優勝戦が行われた。
なお、予選道中を席巻したのは、静岡支部の星栄爾。大外発進だった初戦を「捲り差し」で快勝してリズムに乗ると、無傷の“4連勝”で予選をトップクリア。自身初の“パーフェクトV”へ王手を懸けた!
また、初日の選抜組からは、永井源・赤岩善生・谷野錬志の3者がベスト6入りを果たした他、「節イチ宣言」が飛び出した中山雄太、そして、赤岩の弟子である北川潤二が得点率6位で滑り込んだ結果、今節は“オール東海勢”によるラストバトルとなった。
そして、緩やかな「追い風」に対して、「潮止まり」という好コンディションでレース開始となったが、スロー勢と、カドの赤岩(4枠)の4者がいずれも「ゼロ台」でスリットラインに突入。よって、“イン有利”の隊形ではあったものの、1Mを先マイした星は若干ターンマークに寄り過ぎて、懐が開き気味に…。
その1Mで、ジワっと覗いた中山(3枠)をブロックしながら、ズバっと差し込んできたのは2コースの永井。バック線半ばで星とラップ状態に持ち込んだ永井は、続く2Mで渾身の「握りマイ」に出た星をガッチリ抑えて、先取りに成功。
その後も、永井に対して機力に勝る星は執念を見せて、コーナーで果敢にアタックしたが、全速で攻めた3周1Mで振り込み無念の転覆…。ここでようやく永井の優勝が確定的となった。
なお、捲り差しから1周2Mで赤岩を捌いて、3番手を走っていた谷野(5枠)が繰り上がって2着に入線。また、赤岩・中山の2者も事故艇の内を冷静にすり抜けたが、3周バックで中山を振り切った赤岩が3着に入った。
さて、絶妙な「2コース差し」を決めて優勝を飾った永井。予選は5戦して「4連対」と手堅くまとめたものの、V戦前日の自己評価は「至って普通ですね…」と、快速艇が揃ったベスト6メンバーでは、正直なところ、機力がやや見劣る印象だった。
それでも、前日に「ペラが合うかどうかに懸かっていますね」とも話していた永井は、調整に正解を出してレースに臨めた様子。目立つ舟足ではなかったものの、「節イチ宣言」が出ていたジカ外の中山に締められることもなかったし、何よりも課題として挙げていた“操作性”を改善できたことが、2コースから戦う上では大きかった。
その永井だが、当地では2016年3月の「全国BR専門紙記者クラブ杯」以来となる4回目のV。なお、江戸川では約3年もの間、優出からも遠ざかっていたが、「好きな水面」と言う当地は、元々が“ドル箱”と言っても過言ではないほど稼いできた。愛知支部でも指折りの“波乗り巧者”が、今節は面目躍如とも言える走りでシリーズを締め括った!
最後に、この勝利で永井は今年の優勝回数を「4」に伸ばした。ここ1・2年は安定感が増し、充実期を迎えている永井の目標は、来春の「SGボートレースクラシック」出場へ“当確ランプ”が灯る「V6」だろう。自身初のSG戦出場へ向けて、更なるペースアップを図りたいところだ! |